「新NISAに向いていない人」に共通する残念な特徴 「庶民にとって有利な制度」を活用しそびれる
東洋経済オンライン / 2024年5月29日 17時0分
今年1月から始まった新NISAですが、MBA保有の経営者でYouTuberとしても活動する上岡正明氏は、「本当に腑に落ちたうえで積み立て投資を選んでいる人は意外と多くない」と指摘します。独自にあみだした「二刀流」戦略で日本の個別株を推奨する上岡氏が、新NISAの実像と攻略法を解説します。
*本稿は上岡氏の著書『日本株で新NISA完全勝利 働きながら投資で6億円資産を増やした 僕のシナリオ』から、一部を抜粋・編集してお届けします。
新NISAは「政府の陰謀」と主張する人たち
ある女性タレントの方が、テレビ番組でこんな主張をしていました。
【図で見る】「つみたて投資」と「成長枠投資」の組み合わせイメージ
「(新NISAには)手を出していないです。国が推してるじゃないですか。国が推してるものにいいものがあるのかなって。何か裏があるんじゃないか」
「私は預けないです。放ったらかしにしていても(儲かる)とか、そんな甘い話は世の中にない。永久(に非課税)っていう言葉も信じていません」
新NISAには、何かしら裏の狙いがあるのではないか、政府の陰謀なのではないかという、懐疑的な見方が一部で広がっています。中には、日銀(日本銀行)の売りどきをつくるためではないか、と考える人もいます。
日銀は2010年以降、ETF(上場信託投資)を積極的に購入することで、日本の株価を下支えしてきました。ところが2023年、初めて売り手に転じたのです。
そのことを根拠に、「日銀が高値でETFを売り抜けることができるように新NISAをつくった」と言っているのです。
では、私の考えを述べましょう。答えは、正解でもあり、不正解でもある、です。
少なくとも、みずから制度のメリット、デメリットを勉強せずに、国が押しつけようとしている、政府の陰謀だと考える人は、そもそも投資には向いていません。厳しいことを言うようですが、そういう人は投資をやらないほうがいいでしょう。
新NISAは、成人した国民全員に与えれらた権利です。しかし、国民全員に適性があるわけではありません。仕事に向き不向きがあるように、投資にも向き不向きが存在します。
自分の頭で考えない人は株をやらないほうがいい
先ほどの女性タレントの主張に答えるなら、「放ったらかしでも儲かるなんて甘い話は世の中にない」というのは一部本当です。少なくとも個別株投資に関しては、みずから進んで学ばないと儲けることはできません。
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