マクラーレン「デザイン大変革期」を迎える意味 クンタッチ/F40のようなアイコンを作れるか
東洋経済オンライン / 2024年5月29日 12時0分
F40やクンタッチのようなアイコンを
マクラーレンは、これからモデルバリエーションに“より多様性をもたせていく”考えのようだ。
「私たちは今まで以上に、モデルごとのキャラクターを明確化する必要があります。このモデルはロードゴーイングカー、あのモデルはサーキットに特化している……とか。それでいて、遠目でもマクラーレンのプロダクトだとすぐにわかることが重要です。そのために、ボディデザインにおけるキーエレメントの役割が大切になるでしょう」
マクラーレンは、それらを「パフォーマンス・バイ・デザイン」と定義。さらに、シュールマン氏は次のように続ける。
「200万ユーロ(約3.4億円)のプロダクトなら、やはりそう見えなくてはいけません。製品ごとにそれにふさわしい顧客をきちんと獲得すること。それがデザイン部門の大事な仕事だと、私たちは理解しています」
最後に、「好きなクルマはなにか?」とシュールマン氏に尋ねてみた。
「マクラーレンなら、先にお話ししたゴードン・マレイのF1シリーズと、2013年のハイパースポーツ『P1』。オールジャンルだと、ランボルギーニ『クンタッチ(日本名カウンタック)』やフェラーリ『F40』がすぐ思い浮かびます。それらのクルマをひっくるめて一言で表現すると、“アイコン”です。私が作っていきたいのは、まさにアイコンになるクルマなのです」
実に楽しく、そして期待の持てる回答ではないだろうか。
【写真】歴代モデルから感じるマクラーレンのDNA
小川 フミオ:モータージャーナリスト
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