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「勉強しなさい」は偏差値を下げる呪いの言葉 子どもを勉強嫌いにする「親の5つの言動」

東洋経済オンライン / 2024年5月30日 7時30分

「勉強が嫌いにならないようにしておく」ことが大切です(写真:kou/PIXTA)

【質問】

今、小学校5年生の子がいます。うちは中学受験をせずにそのまま公立中学に進学する予定です。というのも、子どもは勉強を前向きにやらないため中学受験を諦めたのです。それでも勉強は大切なので、中学に向けてなんとかさせたいと思っていますが、今からどういう準備と注意をすればいいでしょうか。

松崎さん(仮名)

勉強は「嫌いでない」状態であれば問題ない

中学に向けての準備というと、「学習習慣をつけておきましょう」「復習をしっかりしましょう」という生活習慣にまつわる話や、「英語をしっかりやっておきましょう」「プログラミング教育や探究学習をしておくといいでしょう」という個別の学習内容についての回答を期待するかもしれません。

【画像】日常生活でついやってしまう、子どもを勉強嫌いにする「親の5つの言動」

これらが重要でないという話ではありませんが、勉強面で最も根本的かつ本質的な視点で見ると「ある前提」を作っておくことが最も大切であると考えています。この前提がないと、いくら勉強をさせたところで、塾に入れたところで、前向きに勉強することはなく、学力が伸びることはありません。その前提とは次のことです。

「勉強が嫌いにならないようにしておく」

勉強を好きになる必要はありません。嫌いでない状態であれば問題はありません。なぜなら嫌いになるとブレーキをかけた状態でアクセルを踏ませることになるからです。するといくら勉強しても伸びないため、そのうちやる気を失い、勉強の世界から子どもの心が離れていきます。

例えば、1人は勉強嫌いで、もう1人は特に勉強嫌いという感情を持たない同じ能力の子が2人いたとします。同じ場で、同年数、同じ教材を使い、同じ授業を受けた場合、この2人の間にはその心理差から年々学力差が生じ、1年もすると雲泥の差がついていきます。

出発点において同じ条件でありながら、異なるのは「勉強に対する認識の差」だけですが、これがやがて大きな格差を作っていくため、スタートラインでの心の持ちようはとても大切になります。これさえ担保できれば、学力を引き上げることは難しくありません。

そもそも、なぜ勉強嫌いな子が出てくるのでしょうか。

理由や背景はさまざまですが、筆者がこれまで4500人以上の小中学生を指導してきて感じたことは、「勉強嫌いな子は子ども自身で勝手にそうなったのではなく、大人によって作られた可能性が高い」ということでした。大人とは先生や親です。大人もわざわざ勉強嫌いな子を作ろうとは思っていませんが、無意識のうちに日常生活の中で次の5つのことをしてしまうと、勉強嫌いな子を“自動的”に作っていくことになります。

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