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資産1.8億投資家が伝授「日本の優良企業100選」 「世界シェア1位」鳥取県のニッチ企業とは?

東洋経済オンライン / 2024年5月31日 7時40分

営業キャッシュ・フローはプラスで推移しており問題ありません。手元キャッシュは減少傾向ですが、自社株買いによりキャッシュアウトしたことが要因。

とは言え、事業規模に対し手元キャッシュは十分に確保されており、事業継続に何ら不安はないでしょう。

日本セラミックの経営方針には、「日本セラミックは、センサで人類、地球に貢献します」とあります。

ナンバーワン、オンリーワンを目指す「集中戦略」

この方針を実現するための政策の中には「当社が世界的にトップシェアの位置にあるセンサ分野では、更なるシェアの向上と新しい用途開発を強力に推進していく」や、「現在当社が生産しているセンサ製品などを最大限利用した人々に優しい、便利で安全、且つ、親切な製品の開発を進める」など、強みであるセンサ事業に経営資源を集中させて、さらなる成長を目指していることがうかがい知れます。

このように、特定の顧客・製品群・地域など、特定の分野へ企業の経営資源を集中し、その分野でナンバーワン、オンリーワンを目指す戦略を「集中戦略」と呼びます。

競争戦略に関する研究の第一人者として知られているハーバード大学のマイケル・ポーター教授は、その著書『競争の戦略』の中で、企業が長期的に防衛可能な地位をつくり競争相手に打ち勝つための3つの基本戦略(1.コスト・リーダーシップ戦略、2.差別化戦略、3.集中戦略)があるとしています(下図)。

1.コスト・リーダーシップ戦略

圧倒的な低コストにより高い市場シェアを獲得できると、原材料の大量購入や、さらなるコストの引き下げも可能に。

低コストが実現するとマージンは大きくなり、利益が蓄積されます。

低コストのリーダー的地位を維持するためには、蓄積された利益を最新の設備や機械へ投資し続けることが必要不可欠です。

2.差別化戦略

差別化に成功すると、顧客のブランドに対する忠誠心や愛着が芽生えます。

このことは、顧客が価格によって商品を選ぶのではなく、ブランドによって選択することになり、マージンを高めてくれることを意味します。

3.集中戦略

集中戦略が機能すると、その狙いを定めた戦略ターゲットにおいて、コストリーダーの地位を得られるか、差別化に成功するか、上手くいけばその両方が期待できます。

日本セラミックの会社規模は決して大きくないものの、特定の分野へ集中的に経営資源を注ぎ込むことで、世界シェアトップの座を獲得するに至っています。

会社規模は大きくなくとも、局地的には競争優位を確保できているケースの1つです。

なお、日本セラミックの配当政策は「収益力の向上に努め、事業の発展の基礎となる財務体質を確保した上で、資本コストに配慮した株主還元を行う」としています。

業績に応じて減配の可能性も一定程度あるため、配当利回りのみをもって投資判断とするよりも、PERレンジやPBRレンジなどを含めて、複合的な投資判断が求められる銘柄となります。

長期株式投資:「日本の配当株」メインの個人投資家

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