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今年も25万人「タイフェス」巨大成長した深い理由 最初の来場者3万人から日本屈指のイベントに

東洋経済オンライン / 2024年5月31日 12時0分

タイ本国からやってきたというタイ・エアアジアXのスタッフたち(筆者撮影)

5月11日と12日、東京・代々木公園は大群衆に包まれた。毎年恒例のタイフェスティバルだ。

【写真で見る】2日間で25万人が来場した「タイフェス」の様子。歌手やアイドルのステージはたくさんの日本人女性が熱狂

おいしそうな匂いを漂わせているタイ料理のブースには行列ができ、ドリアンやマンゴーなどタイ特産フルーツの即売も盛況だ。

気持ちよく晴れた空の下、タイのビールを飲んでいる日本人もタイ人も、なんとも気持ちがよさそう。ステージではタイの歌手やアイドルたちがパフォーマンスを披露して、こちらもタイ語と日本語とで歓声が上がる。24回目となる今年は、2日間でおよそ25万人が来場したそうだ。

「これだけの規模はタイだけ」

ひときわ来場者で賑わっていたのは、アジアを代表するLCC「タイ・エアアジアX」のブースだ。担当者は言う。

「これだけの人数に、しかもタイが好きな人たちにピンポイントでアプローチできるのは有意義ですよね。認知度のアップにつながります。ほかの国のフェスもありますが、これだけの規模はタイだけ。やはり大きなバリューがあると思います」

ソフトシェルクラブのカレーやマンゴーかき氷が大人気になっていたレストラン「クンテープ虎ノ門ヒルズ店」の方も、このイベントにしっかりとした手ごたえを感じているようだ。

「すごく経済効果があるんじゃないですかね。大阪に本店があるのですが、東京のタイフェスには10年ほど前から出店しています。大阪でもタイフェスが開かれているんですが、そちらは1回目(2001年)から出店していますよ」

ブースの出店料金は、レストランの場合が49万円~。物産の販売は38万円~、ドリンクは64万円~とけっこうな額だ(いずれも2日間)。

それでも「晴れれば十分に利益が出る」と、多くのブースで聞いた。フェス当日の売り上げだけでなく、店名を覚えてもらえば、その後の集客にもつながるようだ。

大きな経済的インパクトを与えるまでになったタイフェスティバルだが、第1回が開かれたのは2000年のこと。

「最初は『タイフードフェスティバル』という名前で、出店者は59(今年は135)、来場者は3万人だったんです」

そう語るのは、プラーンティップ・ガーンジャナハッタキット公使。なぜ「料理推し」だったのかといえば、

「やっぱり日本人には、タイと言えば料理の印象が強かったからでしょう」

日本では1980~1990年代にエスニックブームが起きたが、とくに注目されたのがタイ料理で、レストランが増えつつあった時期という下地がそこにはあった。加えてタイ政府には「タイ料理を世界的にアピールしていこう」という意向もあったようだ。

ブームを後押しした「タイは、若いうちに行け」

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