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悪意ゼロの「老害」と上手につきあう2つのコツ お互いに歩み寄れる「妥協点」は必ずあるはず

東洋経済オンライン / 2024年6月1日 19時0分

ところが、今はがんばっても、上司の話を聞いても、給料が大きく上がるわけではないので、そもそも出世を望まなかったり、最初からあきらめたりしている若者が大半を占めるようになりました。

だから、たとえ上司が部下のことを思っていたとしても、過剰に指導すると煙たがられてしまうのです。

「飲みニケーションが大事」

「一対一のほうが腹を割って話せる」

これも通用しません。

部下を飲みに誘っただけでアルコールハラスメント(アルハラ)やモラルハラスメント(モラハラ)と扱われてしまいますし、男性の上司が女性の部下と一対一で話す状況をつくったら、セクハラといわれかねません。

事実、一部の外資系企業などでは、男性社員と女性社員が同じ部屋で一緒になるときは、必ずドアを開け放つというルールを採用しているほどです。

相手の同意や感謝を鵜呑みにしてはいけない

すべて親切心でやっているのにどうして。そう思うかもしれませんが、相手はそれを親切とは受け取ってくれない可能性がある(というよりその可能性が高い)ということを、今一度、強く心に刻みましょう。

笑顔で「わかりました」「ありがとうございます」と返してくれたとしても、それが本心ではないかもしれません。内心では「嫌だなぁ」「面倒くさい」と思っているのが、今の若者です(もちろん、そうではない人もいますが)。

飲みに誘った部下がついてきてくれたことに気をよくし、「本当は早く帰りたいんだけど、お前のためだからしかたねーか(笑)」などと軽口をたたいている裏で、じつはあなたよりももっと早く帰りたがっている部下を引き留めてしまっている――この現実を理解しましょう。

若い世代の人たちと良好な関係を築き、「壁」を解消するためには、常識や社会構造の変化を受け入れる必要があります。

若い人たちも、年長者を「老害」と決めつけて、いっさい耳を貸す気がないわけではありません。押しつけがましくなく、納得のいくことであれば、ちゃんと話を聞いてくれるでしょう。

お互いに歩み寄り、妥協点を見いだしながら、うまく付き合っていくことを目指せば、状況は大きく改善するのではないでしょうか。

自分の周りにOさんのような高齢者がいる場合は、何より彼らに悪意はなく、100%善意でやっていることを理解しましょう。

結果的にズレが生じているだけで、若い人たちのことを思ってくれているのです。一生懸命になりすぎているだけなのです。

その大前提を念頭に置いたうえで、私は2つの対応策をご提案します。

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