赤羽の団地「スターハウス」その意外な住み心地 全国に点在、戦後の貴重写真と共に歴史に迫る
東洋経済オンライン / 2024年6月1日 11時30分
思わず足を止めて眺めてしまうような、街中にある少し変わった形をした物件。いったいなぜ、そのような形になったのか。そこには、どんなドラマがあり、どのような生活が営まれているのか。新連載「『フシギな物件』のぞいて見てもいいですか?」では、有識者や不動産関係者に話を聞き、“不思議な物件 ”をめぐるさまざまな事情に迫る。
上空から見ると星のような形をした物件
東京・北区、赤羽。飲み屋街としても知られている、下町情緒あふれる地域だ。ショッピングモールと住宅街が広がる赤羽駅の西口方面から、5分ほど歩くと、不思議な形をした建物が見えてくる。
【写真で見る】全国各地にあるスターハウス。建てられた当時や、上空からみた貴重な写真も(14枚)
団地に建つ、凸凹とした塔状の住棟。「Y」の字のように3方向に突き出た形状は、団地で一般的な長方形の箱型のものとは大きく異なる外観だ。
この建物は、星のように見えることから「スターハウス」と呼ばれている。戦後の鉄筋コンクリート住宅の1つであり、全国各地の団地に建てられた。
【写真】全国各地のスターハウス。建てられた当時や、上空から見た貴重な写真も(14枚)
この旧赤羽台団地のスターハウスは、2019年に団地として初の国の登録有形文化財に登録された。2023年9月には「URまちとくらしのミュージアム」がオープンし、敷地内では文化財登録されたスターハウスを含む4棟の外観を眺めることができる。ユニークな形や存在感、景観に溶け込む姿を見て楽しめる。
スターハウスが建てられてから60年以上が経ち、多くは老朽化によって取り壊されて数を減らしている。一方で近年、書籍や雑誌、新聞、テレビなどで取り上げられ、SNS上にもさまざまな写真が投稿され、建てられた当時を知らない世代にもその存在が広まっている。
戦後に建てられたスターハウスの「形」にはどのような魅力があるのだろうか。
スターハウスの歴史や保存の取り組みをまとめた『スターハウス 戦後昭和の団地遺産』(鹿島出版会)の編著者である、東京工芸大学教授の海老澤模奈人氏にも話を聞き、その変遷を探った。
スターハウスの歴史は、第2次世界大戦後に遡る。
戦時中に多くの木造住宅が焼け、国をあげて住宅不足の解消や、燃えない住宅をつくる必要に迫られる中、全国で鉄筋コンクリート造(RC造)による集合住宅の計画が進められた。
団地に単調な箱型の住棟が建てられるなかで、公営住宅の設計を任された建築家の市浦健が発案したのが、特徴的な形をしたスターハウスだ。
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