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大河や映画話題「安倍晴明」伝説と現実のギャップ 数々の作品、令和の今でもファンが多い背景

東洋経済オンライン / 2024年6月1日 9時0分

安倍晴明神社(写真:ys_611 / PIXTA)

今年の大河ドラマ『光る君へ』は、紫式部が主人公。主役を吉高由里子さんが務めています。今回は大河ドラマや、最新映画『陰陽師0』にも登場する、陰陽師・安倍晴明のエピソードを紹介します。

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山﨑賢人主演「陰陽師0」が公開

陰陽師・安倍晴明という名前は、日本史にあまり興味がない人でも、1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

【写真】大河ドラマや映画でも登場、安倍晴明。写真は安倍晴明の像。

陰陽師や、晴明の名を一段と高めたのが、2001年公開の映画『陰陽師』(主演・野村萬斎さん)だったと記憶しています(映画の原作は、作家・夢枕獏氏の小説『陰陽師』、同時期に稲垣吾郎さん主演でドラマ化もされています)。

そして2024年4月には、山﨑賢人さん主演の映画『陰陽師0』の公開が始まりました。昔から令和の現代まで、ドラマや小説で描かれてきた晴明ですが、はたして、どのような人物だったのでしょうか。

晴明は、延喜21年(921)に生まれたと言われています。藤原道長は康保3年(966)の生まれなので、晴明のほうが45歳も年上ということになります。

晴明は、江戸時代初期の仮名草子(物語)『安倍晴明物語』(以下、『物語』と略記)の主人公としても描かれています。

それによると、晴明の父は安倍保名であり、先祖は阿倍仲麻呂とされています。仲麻呂は、遣唐使の留学生として唐国に渡り、玄宗皇帝に重用されたことで、日本への帰国を果たせなかった人物として有名です。

この『物語』では、仲麻呂は玄宗皇帝と対立し、幽閉され、断食したことで、亡くなります。そして仲麻呂は死後、鬼になったといいます。

仲麻呂が亡くなった翌年には、吉備真備が遣唐使として唐に入りますが、玄宗皇帝から難題を課された真備を、「鬼」の仲麻呂が助けることになるのです。

仲麻呂の助力により、真備は無事に日本に帰ることができました。玄宗皇帝から多くの宝物を賜った真備。宝物の1つに『金烏玉兎集』という書物が含まれていました。これは、陰陽道の秘伝書です。

日本に帰国して、出世した真備は、恩人ともいうべき阿倍仲麻呂の子孫に恩返しをしたい、と考えるようになります。そして『金烏玉兎集』は、摂津国の阿倍野に住む、仲麻呂の子孫に託されることになるのです。

安倍晴明の母親は狐だった?

しかし、せっかく託された秘伝書に、晴明の父・保名が関心を示すことはありませんでした。

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