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梅雨入りは"遅め"だが「早々に大雨」で警戒地域も 詳しくなった「線状降水帯の予測」でチェックを

東洋経済オンライン / 2024年6月4日 18時0分

今年の梅雨入りの傾向を気象予報士がお伝えします(写真:ひとり君/PIXTA)

6月に入り、いよいよ本格的な梅雨の季節の到来。今年の梅雨入りのタイミングや降水量の見通しを解説します。

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今年は梅雨入り前から大雨に

まずは先月の天気の振り返りから。

5月末は、低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、西日本や東日本を中心に大雨となりました(※外部配信先では天気図を閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。

5月28日の日降水量は、繁藤(しげとう:高知県)で317.5ミリ、御嶽山(長野県)で304.0ミリを観測。御嶽山を含む全国75地点で、5月としては観測史上最も多い日降水量になりました。この時期としては、記録的な大雨だったといえます。

では、今年の梅雨はどうなるでしょうか。

沖縄の梅雨入りは記録的な遅さだった

沖縄と奄美は5月21日に梅雨入りして、梅雨入り早々に大雨に見舞われました。湿った空気によって、梅雨前線の活動が活発になり、沖縄を中心に発達した雨雲がかかったためです。

沖縄の梅雨入りは平年日の5月10日より11日も遅く、1951年に統計を開始してから歴代5番目の遅さです 。

ところで、沖縄の梅雨入りが遅い年は、本州の梅雨入りも遅いのでしょうか?

過去の事例を調べてみると、なんと逆でした。

今年より沖縄の梅雨入りが遅かった4年(1963年、2018年、1976年、2008年)の関東甲信の梅雨入りは、いずれも平年より早かったのです。

沖縄の梅雨入りが統計史上最も遅かったのは1963年の6月4日ですが、同年の関東甲信の梅雨入りは5月6日で、統計史上最も早かったことがわかりました。

興味深い結果ではあるものの、これには明確な理由があるわけではなさそうです。むしろ、今年は本州では梅雨入りが平年より遅いでしょう。

6月2日の時点で、梅雨前線は沖縄付近に伸びていて、本州からは離れています。

6月6日の雨雲の予想です。南の海上に見られるのが梅雨前線に伴う雨雲で、6月6日になっても、まだ梅雨前線は本州から離れている見込みです。

現時点で太平洋高気圧の張り出しは弱め

梅雨前線の動きのカギを握るのは、太平洋高気圧です。太平洋高気圧が張り出すと、前線を北に押し上げるので本州も梅雨入りしますが、今のところは張り出しが弱い状況です。

そのため、梅雨入りの平年日は、九州北部は6月4日、四国は6月5日、中国地方・近畿・東海は6月6日、関東甲信は6月7日ですが、今年は平年より遅くなるでしょう。

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