柴咲コウ『蛇の道』で描く「答えのない生きざま」 驚くほど流暢なフランス語に対する絶賛の声
東洋経済オンライン / 2024年6月8日 12時0分
柴咲コウは、俳優・歌手・実業家として、多岐にわたるフィールドでつねに新たな挑戦を続ける。昨年、デビュー25周年を迎えた彼女に、その絶え間ないエネルギーの源を問うと、真っすぐな眼差しでこう答えた。
【写真】全編フランスロケの日仏共同製作の映画『蛇の道』でフランス語での演技に挑戦した柴咲コウさん
「それはもう、自分の魂の性格のようなものだと思います。一生って、本当に短いと感じるからです。何もしないでぼーっとしていたら、本当にあっという間に終わってしまう。だから、毎日を大切に過ごしたい」
年を重ねるごとに時間の流れが早く感じられるという、ジャネーの法則にも触れながら、柴咲はこう続ける。
「年を取ると、1日がどんどん短く感じられます。その一瞬一瞬が積み重なって、気づけば人生が終わってしまうような気がする。だからこそ、少しせっかちになってしまう。でも、それ以上に、まだ知らないことに挑戦したい、もっと多くのことを経験したいという好奇心が私を動かしているのです」
中学生ぐらいからキャラが変わった
「好奇心はずっとあったと思います。ただ、私は子供の頃は結構内向的で、小学校ぐらいまでは陰気なタイプで、思っていても言葉にすることができない性格でした。でも、あるときから突然変わりました」
柴咲は、当時を回想しながら人生のターニングポイントを振り返る。
「中学校ぐらいから、みんなが言いづらいことを積極的に言うキャラクターになりました(笑)。例えば、クラスで困難な状況になったら、私は勇気を出して言うようにしていたんです」と目を輝かせながら語る。
【写真】昨年デビュー25周年を迎え、新たな挑戦として「裏方業」というキーワードを掲げる柴咲コウさん(20枚)
中学校時代の柴咲の変化は、正義感にあふれた言動で周囲を驚かせた。誰もが声を上げるのをためらう中、彼女だけが毅然と立ち向かった。
「自分の性格が変わり始めることで、そこからさまざまな生き方や人生観が徐々に形成されていく感覚を持ちました。長い間抱いていた好奇心に、強さが加わったように感じます」
無限の想像力で挑戦を続ける理由
思春期という時期に自らの強さを見つけ出し、磨き上げた。芸能界という厳しい世界に足を踏み入れる際も疑念を抱きながら自分の判断力を鍛えていったという。
「デビュー当時も大人に言われたことをそのまま受け止めず、疑ってかかるような猜疑心がありました。でも、それくらいでちょうどよかったと思います(笑)。そういう性格になっていなかったら、きっとすぐに辞めていたと思います」
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