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外国人との対話を十分に行わない日本人の悪癖 「○○人」と一括りではなく「個人」として付き合え

東洋経済オンライン / 2024年6月9日 7時50分

日本人は外国人を「○○人」と一括りにして見がちだが、個人として対話を深めないと相互理解は難しい(写真はイメージ・metamorworks/PIXTA)

2024年5月15日に日本政府観光局(JNTO)が発表した2024年4月の訪日外国人数は、2019年同月比4%増の304万2900人。2024年1月~4月の累計は1160万1200人となり、円安効果もあり、過去最高であった2019年を超えるだろうと予想されています。

そのような中、外国人に人気の観光地としてつねに上位にランクインする「清水寺」を先日、訪問しました。驚いたのは外国人観光客のマナーです。

清水寺の外国人

手水舎(ちょうずしゃ)と呼ばれる、柄杓(ひしゃく)で水をすくって身と心を清める場所では、使い方がわからず、ただ手を突っ込んで手を洗っている外国人観光客が見受けられました。

また、境内に上がるために靴を脱ぐ際も、靴が散乱しているなどの光景がありました。こういったシーンを目の当たりにすると、日本の方々が外国人に対する嫌悪感を抱くのも無理はないと感じます。

しかし、一緒に訪れた社員が話すには、10年前に訪れた際には、それぞれの場所で案内、説明、注意する人がいて、訪問者が多くてもこのような混乱はなかったそうです。

おそらく、人手不足でそのような案内や説明をする人が雇用できなくなり、その結果、外国人観光客が適切な作法を理解できずにいるのだと思います。

文化が違うのですから、コミュニケーションを取り、その意味とやり方を伝えることは大切です。伝えれば、同じ人間同士、理解できるはずです。これは外国人の観光客だけでなく、就業してもらう外国人に対しても非常に重要なポイントだと感じています。

「昨日はうちの施設で働くミャンマー人技能実習生たちが清明区民体育大会に参加して、市民の子どもたちと一緒になって楽しみ、『施設長、楽しかったです!』と元気に報告してくれました」と、当地で介護施設を運営する社会福祉法人新清会「あさむつ苑」(福井市)の吉田雅世施設長は嬉しそうに話されました。

参加するきっかけとなったのは、吉田施設長が介護施設で働く外国人が通勤で困らないよう、困ったときに助けてもらえるようにと、この体育大会を運営していた福井市清明公民館(https://seimei.cf0.jp/)に相談したことが始まりでした。

今から30年ほど前、「町おこし」の一環として、「公民館は子どもから老人までが『体験』を通して集まり、触れ合い、経験し、地域で助け合う場であってほしい」という理念で、公民館の川口英雄館長が始めたのが活動のきっかけだったそうです。

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