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「できるリーダー」とそうでもない人の決定的な差 才能だけではなく学習や経験で身につけられる

東洋経済オンライン / 2024年6月10日 15時30分

リーダーシップのスタイルはどれか1つに決める必要があるのでしょうか? いいえ、リーダーシップのスタイルは1つだけに決める必要はなく、メンバーの経験やスキルと取り組む内容の状況に応じて、柔軟に変えていくことが大切です。この考え方を状況対応型リーダーシップと言います。

状況対応型リーダーシップには「指示型」「支援型」「参加型」「目標設定型(達成志向型)」という4つのスタイルがあります。

指示型 リーダーがメンバーに具体的に細かく指示を出すスタイルです。まだ経験やスキルの少ない初心者のメンバーに対して効果的です。

支援型 メンバーが自分で考え、行動することをリーダーが支援するスタイルです。多少、経験やスキルがある中級者のメンバーに向いています。

参加型 リーダーがメンバーと一緒に目的・目標や意思決定などを考えるスタイルです。ある程度の経験やスキルがある中上級者のメンバーに向いています。

目標設定型(達成志向型) リーダーとメンバーで目的・目標を決めたあとは、基本的にメンバーに任せ、その目的・目標に向かってメンバーが主体的に考え、実践するスタイルです。経験やスキルの高い上級者のメンバーに向いています。リーダーよりもメンバーのほうが経験やスキルが高い場合もこのスタイルが効果的です。

チーム運営がうまくいかず、今のリーダーシップの発揮の仕方がチームの状況やメンバーに合っていないと思った場合には、リーダーシップのとり方を見直したり、変更してみてください。

例えば、運動部に新入生が入部した場合、最初は指示型のリーダーシップで、部活動のルールやそのスポーツの基礎的なことを具体的に教えます。 入部から何カ月か経ち、新入生が成長してきたら、支援型や参加型に、さらに成長したら、目標設定型のリーダーシップに切り替えていくようにすると効果的です。

このように、メンバーの状況や取り組む内容に応じて、柔軟にリーダーシップスタイルを変えることで、より効果的なチームの成功とメンバーの成長につなげることができます。 使い分けを考えるときには、メンバーの長所や特徴、チームの状況をよく見て、できるだけその人の長所をいかして、目的や目標を達成するために「どのリーダーシップスタイルで接するとよいのか」を考えるとよいでしょう。

「たった1つの正解」はない

筆者がまだリーダーシップについての知識や経験が浅かったころ、自分の先輩と同じやり方で、どんなメンバーに対しても指示型リーダーシップをとり、うまくいかなかったことがありました。

会社をはじめとした多くの組織で、指示型リーダーシップのみが正しいリーダーシップだと思い込んでしまい、だれに対してでも、どんな状況でも、指示型リーダーシップを発揮しようとする人がよく見られます。メンバーの特性やビジネスの状況を考えずにいつも指示型リーダーシップをとると、たまたまうまくいくこともあれば、いかないこともあります。

リーダーシップには、たった1つの正解はありません。自分とメンバーの状況によって、柔軟に使い分けましょう。自分とチームの状況にあった「自分らしいリーダーシップ」を見つけ、実践していってください。

安部 哲也:立教大学大学院ビジネススクール(MBA)客員教授・EQパートナーズ代表

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