自分を追い詰めていた「思考のクセ」に気付く方法 心のメガネは何才からでもかけ替えられる
東洋経済オンライン / 2024年6月11日 18時30分
人はそれぞれ思考のクセを持っています。ノートを使った内省手法を実践・提唱する山田智恵さんは、「私たちはそれぞれ“自分のメガネ”をかけて出来事を見ている。そのメガネは自分の意思でかけ替えることができる」と言います。
※本稿は山田智恵著『最高の未来に変える 振り返りノート習慣』から一部抜粋・再構成したものです。
同じ出来事でも捉え方は人それぞれ
自分に起きた出来事や自分自身について考えたとき、人によってその捉え方は違います。同じ出来事を体験したときに、ある人はいい出来事と感じても、別の人は悪い出来事と感じることもあります。
日々の出来事や心情を記したノートを振り返ると、なぜ自分がそのような捉え方・感じ方をしたのか、自分の認識・主観を生み出しているものが見えてきます。
この話をわかりやすくするために、メガネにたとえて説明します。
① メガネをかけていること自体を知る
大前提として、私たちは、それぞれ「自分のメガネ」をかけて出来事を見ています。
有名な話ですが、砂漠でコップの水が半分になったとき、どう感じるでしょうか。
「良かった! まだ半分残っている!」と思う人もいれば、「残念だ。もう半分しか残っていない!」と思う人もいます。
事実は、水が半分残っていることだけです。でも、それぞれの違うメガネをかけて見ているので、それを良かったこととして見るのか、残念なこととして見るのか、人によって捉え方が変わります。
メガネが私たちの出来事の見方を決めています。
例えば、青いレンズのメガネをかけていたら、すべてが青っぽく見えてしまうように、「自分には、いいことなんて起きてない」というメガネをかけていたら、「いいことは起きていない」ように見えてしまうのです。
メガネが変わると、同じ出来事でもガラッと見え方が変わります。例えば余命宣告をされた人は、今までなんとも思っていなかった日常生活のすべてが尊いものに見えるようになる、という話を聞いたことはないでしょうか。
外の出来事をどう見るかだけではありません。自分自身のこともメガネを通して見ています。自分のことを天才だと思って見ている人もいれば、愚か者だと思っている人もいて、それぞれ見方が違います。
このように、誰しもがメガネをかけているのにもかかわらず、このメガネは透明で見えないので、多くの人は、自分がメガネをかけていることを忘れています。メガネをかけていることを忘れると、みんなが自分と同じように見ていると考えてしまいます。でも、それは大間違いなのです。
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