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中学でも成績伸びる子「小学生時代3つの共通点」 マジックワードは「要するにどういうこと?」

東洋経済オンライン / 2024年6月13日 13時0分

そのような状態でも、知的好奇心を引き出すことができます。そのためにはある問いかけをしていきます。それが「なぜ?」というマジックワードです。

知識のインプットだけでは面白くありません。勉強の本当の面白さは、その背景にある「なぜ?」の部分なのです。テストでは「なぜ?」の部分は問われないので、そのような問いは必要ないと思うかもしれません。しかし、テストに必要かどうかという問題ではなく、好奇心そのものを引き出すことが大切で、それさえ出してしまえば、後は自動的に学びの方向へと向かうのです。

つい、必要なことだけをやらせようと考えがちですが、学ぶための知的好奇心があって初めて勉強という行為に向かいます。

(3)抽象度が高い

3つ目は「抽象度が高い」ということです。抽象度が高いとは、物事を高い位置から俯瞰して考えることができる状態のことです。

では、この抽象度をもう少しわかりやすく説明していきます。

例えば、山田さんがチワワを飼っていました。石川さんもチワワを飼っていました。山田さんのチワワも石川さんのチワワも具体的ですね。具体的な世界というのは比較や争いが起こります。山田さんはこういいます。「石川さんのチワワは耳大きすぎない? うちのチワワの方が断然可愛いわ〜」と。しかし、山田さんのチワワも石川さんのチワワも、「チワワ」というカテゴリーに入っています。つまり“同じ”ですね。

すると今度は、内田さんのトイプードルが登場します。すると今度はまた比較、争いが起こります。内田さんは「チワワなんてうるさい犬よく飼うわね〜。うちのトイプは全然吠えないし、お人形さんみたいで可愛いわ〜」と。しかし、チワワもトイプードルも一段上に上がって見れば「小型犬」というカテゴリーです。“同じ”部類になります。

するとさらに、今度は木村さんのゴールデンレトリバーが登場します。すると、また比較争いが起こります。トイプの内田さんは「よくあんな大きな犬飼うわね〜。餌代かかるし、信じられない」と。しかし、トイプもゴールデンも一段上に上がって見れば、「犬」というカテゴリーになります。“同じ”部類です。

このように、「チワワ→小型犬→犬→哺乳類→脊椎動物→動物→生物」と上がっていくことを「抽象度が上がる」といいます。つまり共通部分を見抜いていくことで、抽象度は上がっていきます。

これを、算数に当てはめてみましょう。問題集1ページに10問の問題があったとします。抽象度の低い子は、すべて10問とも別々の問題と思っています。「これは、分数が出ている。これは小数があって、この問題は分数と小数があって」と。しかし、抽象度の高い子は、これらすべて10問の問題は“同じ”であることが見えています。ただ、違いも認識できています。この問題は分数、この問題は小数という表面的に形が違っているけど、「やっていることは同じ」であると“見えて”いるのです。

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