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世界の富裕層が注目「究極のポルシェ」日本へ 一見すると昔風でも中身は超絶「4億円の911」

東洋経済オンライン / 2024年6月15日 7時30分

理想の911を創るべく2009年にシンガーを創業したディキンスン氏(筆者撮影)

今、世界の富裕層にもっとも注目されるポルシェ「911」――。

【ポルシェの写真を見る】964をベースに930の雰囲気が漂うスタイリングがシンガー流「窮極の911」

その答えは、ロサンジェルスに本拠を置くSinger Vehicle Design(シンガー)が手がける911だ。300万ドルに迫る価格でも、“引く手あまた”なのである。

このシンガーが、これから本格的に日本の顧客向けにもサービスを開始すると、2024年5月に東京で記者会見を開いた。1980年代から1990年代にかけての911(964型)のみを対象に“リイマジン”(再解釈)するというのが彼らのビジネス。どこまで商機があるのだろう。

【写真】旧車のようで中身は最新「究極の911」の超絶スタイル(20枚以上)

911の可能性をとことん追求する

「よくシンガー・ポルシェと呼ばれますが、私たちがやっているのは、あくまでクラシック911のドナーカー(ベース車両)のレストレーションとモディフィケーション(改造)です。エンジンのパワーアップをはじめ、サスペンションシステムのチューニング、CFRP(炭素繊維樹脂)のボディパネルなど、空冷911の可能性をとことん追求すること。そうやって仕上げることを、リイマジンと呼んでいます」

プレゼンテーションのため東京を訪れた(2度目の来日だそう)、創業者兼エグゼクティブチェアマンのロブ・ディキンスン氏は、そう語った。

私が初めて、シンガーが手がけた911を見たのは、2018年のこと。イギリス南部で開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードの会場だった。コース外の芝生に、何台ものクラシックスポーツカーが置かれており、その一画に置かれていた。

特に大々的な説明パネルなど見当たらなかったが、大勢の来場者が「Oh! Singer!!」と数台の911を取り囲んでいた。

そこに置かれていたシンガーによる911は、空力パーツもついていたし、リアにはエンジンの熱気を出すためにネットが張られているなど、カスタマイズされたサーキット用911という雰囲気。でも、決して派手というものではない。

それでも英国の自動車ファンが興奮を隠せない様子を見て、シンガーの存在感が理解できた気がした。

東京・神宮前のトランクホテルを使った会場に置かれたのは、「ターボスタディ」と「DLSターボ」と名付けられた2台。

前者のターボスタディは、コードネームでいうところの964型(1989年〜1993年)をベースに911ターボ(1975年〜1989年)の雰囲気に仕上げたモデルで、2022年に発表された。

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