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「20歳下の紫式部と結婚」藤原宣孝のトンデモ求愛 父の為時と同僚関係、越前には宣孝の手紙も

東洋経済オンライン / 2024年6月16日 12時30分

冒頭の「みづうみに」は、宣孝が近江守の娘にもアプローチしていたことを受けてのもの。女好きの宣孝には呆れるばかりだが、あしらいながらもきちんと返歌をしていることから、式部もどこか恋の駆け引きを楽しんでいるように見える。

2年足らずで越前をあとにして京へ

そして式部は長徳3(997)年の年末から長徳4(998)年の春にかけて、父の為時を残して単身で京へ向かう。越前での父との生活は、2年足らずでピリオドが打たれた。

すでに結婚を決意しての上京だったらしい。長徳4(998)年の冬には、式部は宣孝と結婚している。

京での新しい生活のスタートだ。どんな日々が待っているのかと、式部は不安と期待に胸を膨らませたに違いない。だが、その先に待っていた激動の展開は、想像力豊かな式部をもってしても、とても予見できなかったことだろう。


【参考文献】
山本利達校注『新潮日本古典集成〈新装版〉 紫式部日記 紫式部集』(新潮社)
倉本一宏編『現代語訳 小右記』(吉川弘文館)
今井源衛『紫式部』(吉川弘文館)
倉本一宏『紫式部と藤原道長』(講談社現代新書)
関幸彦『藤原道長と紫式部 「貴族道」と「女房」の平安王朝』 (朝日新書)
繁田信一『殴り合う貴族たち』(柏書房)
真山知幸『偉人名言迷言事典』(笠間書院)

真山 知幸:著述家

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