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飲食店を悩ます「ドタキャン」何が問題なのか やむを得ないキャンセルのときにできること

東洋経済オンライン / 2024年6月17日 11時0分

確実に席を確保したい客のための予約システム。便利な一方、トラブルも増えていて…(写真:花咲かずなり / PIXTA)

飲食店のみならず、美容室など多くの個人店を悩ませているのがゲストのドタキャン問題だ。

【画像】若手社員が同時刻で3店舗を予約し、来店した店以外の2店舗には何の連絡もなし!? 悪質な無断キャンセルの事例はこちら

経済産業省によると、飲食店のキャンセルによる被害額は推計で年間約2000億円にも上るという調査がある(「No show(飲食店における無断キャンセル)対策レポート」2018年)。

店は予約客のために食材を揃え、予約時刻に準備万端で待機している。しかしゲストは現れない。確認の電話をかけてもつながらない。

店は材料費も人件費も無駄にしただけでなく、そのゲストのために追加の予約を断っていることもある。このキャンセルがもう少し前にわかっていれば断らないで済んだのに……。

ドタキャンに泣き寝入りするしかない店の現状

先日、SNS上のあるシェフの投稿に多くの賛同が集まった。

メールを送った後、お客様から返信メールがある。
文面は丁重だが、行間を読むと、ちょっと逆ギレしてる感あり(笑)
ドタキャンのお客様の逆ギレ。
ドタキャンあるある。

ドタキャンが悪いとは言いません。
どうしてもそのような状況はあるでしょう。
お客様にお願いしたいのは、お互いに人間同士、誠意を持って話し合って折り合いをつけるのが一番なんじゃないでしょうか?
お店の人も人間なんです。

熊本市で、薪火を用いて調理した熊本あか牛を提供する「アンティカ・ロカンダ・ミヤモト」。18席の店は、地元の常連のほか、休日は国内外からの来訪も多い。

シェフの宮本けんしんさんによれば、このゲストは、予約時間15分前に2名の予約を体調不良でキャンセルしたいと連絡してきた。

直前、しかも体調不良ということで、キャンセル料は後日ということでいったん電話を切ったものの、数日後に宮本さんがそのゲストに電話してもつながらず、ショートメールにも返信がなかった。

それで控えてあったメールアドレスに、キャンセル料の支払いについて連絡したところ、逆に不満感をにおわせた返信が来た。「料理を食べていないのに、なぜ自分はお金を払わなければならないのか」ということだったらしい。

そもそもキャンセル料は何の費用か

最近はキャンセル対策として、キャンセルポリシーを公式サイト等に掲げる飲食店も増えてきた。宮本さんの店でも「1週間前から予約前日までが50%、当日は100%」とキャンセルポリシーを設定し、予約時にゲストに伝えている。

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