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超絶コスパ!バーミヤン「300円セット」の"衝撃" 販売数を2.5倍に伸ばした、まさかの魔改造とは?

東洋経済オンライン / 2024年6月18日 12時0分

バーミヤンのメニュー開発シェフを務める福島宣嘉さんによると、名前の由来はアフガニスタンの古都・バーミヤンからとっているとか。シルクロードに位置し、東洋と西洋が交わる地という点から、中華料理で人々を結び付ける店でありたいという思いが込められています。

また、特徴的な桃のロゴは司馬遷の「桃李不言下自成蹊」という言葉にちなんでいます。桃や李の美しさ、おいしさに人が集まり道ができることを表現した言葉で、また桃が中国で縁起物とされていることからも採用したそうです。

さて、そんなバーミヤンがアジフライ・ごはんセットを始めたのは2023年7月。福島さんがさまざまな食べ合わせを検討しながらメニューを研究する中で、アジフライとラーメンの相性がいいのではないかと気づいたのがきっかけだそうです。

「アジフライと中華料理の組み合わせは珍しく感じるかもしれませんが、もともと、中華料理でアジを使ったメニューはいくつかあります。ただ、フライではなくから揚げにして、ソースをかけるものが多い傾向にありました。

一方、アジフライはごはんとの相性もいいですし、ラーメンとも意外と合うんです。これまでラーメンと合わせるのは餃子が“鉄板”でしたが、アジフライも売れるのではないかと感じて発売しました」

そして誕生したのがアジフライ・ごはんセットです。とはいえ不思議なのが、アジフライ単体での販売がないこと。福島さんに聞いてみると、次のような答えが返ってきました。

「アジフライには、一般的なものより一回り大きなアジを使っており、かなり原価率の高い商品です。採算を考えると単品での販売が難しく、他のメニューと一緒に注文いただく形で、何とか販売にこぎつけました」

アジの大きさだけでなく、スープバーと野菜が付いているコスパのよさが魅力のアジフライ・ごはんセット。当初から爆売れしたのかと思いきや、苦戦が続いたと福島さんは振り返ります。

そこで「よりインパクトとお値打ち感を出すため」(福島さん)、発売から4カ月少々の2023年12月に、もともと1枚だったアジフライを2枚へ増量。にもかかわらず、価格は据え置きにしたというから驚きです。福島さんは笑いながら「通常では販売できないような値段だからこそ、注文していただける部分もあると思います。周囲からは『安すぎる』とよくいわれますしね」と話します。

圧倒的なコスパを誇る商品へと“魔改造”されたアジフライ・ごはんセットは、その後どんどんと話題を呼び人気商品に。販売数は現在、発売当初と比較して2.5倍に成長しているといいます。

増量でも価格据え置き「超コスパ」を維持できるワケ

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