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「見合いで通帳持参」難しいシニア婚活の的外れ感 亡くなった前妻の話ばかり「さみしい」連発も

東洋経済オンライン / 2024年6月20日 12時0分

お見合いの席で初対面の女性に貯金通帳を見せた男性。その意図は……(写真:Luce/PIXTA)

近年、シニア婚活をスタートさせる人が多い。

そこには、平均寿命が延びたことや、熟年離婚が増えていることが背景にある。人生120年時代といわれるようになった昨今、50代、60代ではまだ半分の人生が残っている。その時間をパートナーと過ごしたいと思う人が増えたのだろう。

仲人として婚活現場に関わる筆者が、婚活者に焦点を当てて、苦労や成功体験をリアルな声とともにお届けしていく連載。今回は、シニア婚活の現状を綴りながら、どうも的外れな婚活をしてしまうシニア男性たちの話をしたい。

増えているシニアの離婚と婚活

婚姻期間20年以上の夫婦が離婚することを“熟年離婚”と呼ぶ。

【グラフで見る】これは「急増」といってもいい? コロナ禍を機にいっきに増えた50歳以上の離婚者数

やや古いデータなのだが、令和3年の離婚件数は、18万4386組。そのうち約21.1%の3万8968組が熟年離婚だった(厚生労働省調べ)。

そして、熟年離婚は妻側からの申し出が多いといわれている。

なぜかといえば、夫の定年を見据えて退職金や年金分割を視野に入れ、自分の取り分を計算し、取れる時期を見計らって言い出すからだ。妻側にとっては、何年もの年月をかけた計画離婚なのだ。

そして、離婚して1人になってみると男女ともに、“独身はやっぱり寂しい”と思い、再婚を考えるようになる。

また、先行き不安な時代なのに、平均寿命は延びる一方だ。そうなると50代以上の初婚者も、「1人で歳を取っていくぐらいなら、パートナーがいたほうがいい」と考えるようになる。

こうして、シニア婚活が盛んになっていく。

だが、相談所を経営する筆者の肌感覚でいうと、若い世代に比べて、スムーズに成婚できない人たちもまた多い。それは、これまでの経験が考え方から柔軟性を奪い、人を頑固にしていくからだ。さらに、できあがっているライフスタイルを相手に押し付けようとするので、なかなかうまくいかない。

お見合いの席でいきなり相続の話

先日、お見合いを終えたとしえ(55歳、仮名)が、連絡を入れてきた。

「とても不愉快なお見合いでした」

お見合いした相手はやと(64歳、仮名)は、年収が1500万円あるエリートだった。

「飲み物を注文終えた次の言葉が、『私は、未入籍婚を希望しています。娘がいるので、再婚相手にもし子どもがいると、財産相続の問題が出てくるから』と言うんですよ。あまりにも唐突だったので、“はっ?”と思わず言ってしまいました」

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