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鉄道旅の愉しみ「駅そば」名店に聞く味のこだわり 三島駅の「桃中軒」と我孫子駅の「弥生軒」

東洋経済オンライン / 2024年6月25日 7時30分

桃中軒の駅そば(筆者撮影)

「駅そば」といえば、味の好みなどでさまざまな意見に分かれるが、鉄道で移動する旅人にとって、ひとときの楽しみであり、愛される存在だ。そこで、筆者がおすすめしたい「駅そば」2店舗を紹介する。

【写真】三島駅桃中軒の「みしまコロッケそば」、山下清画伯も働いていたことがある我孫子駅弥生軒の「唐揚そば」とは?

桃中軒(とうちゅうけん)(東海道線・三島駅など)

東京から三島駅へは東海道新幹線を利用するか、在来線の普通列車だと沼津行き、もしくは熱海駅で乗り継いで行くことができる。また、修善寺まで向かう伊豆箱根鉄道の始発駅であり、西伊豆の玄関口として機能している駅である。

そんな三島駅におすすめの「駅そば」がある。それは、在来線上りホームにある「桃中軒」だ。新幹線のホームにも同じ店舗を営業しているが、在来線の店舗はいろいろな列車を見ながら食事ができるので、個人的にこちらのほうが、利用頻度は高い。

おすすめのメニューは「みしまコロッケそば」(490円)である。ご当地名物のみしまコロッケを載せて提供される。コロッケは注文を受けてから、その場で揚げてくれたものを食べられるので、非常にサクサクしている。

【写真】三島駅桃中軒の「みしまコロッケそば」、我孫子駅弥生軒の「唐揚そば」とは?(8枚)

汁は濃くて少し甘い。コロッケを浸し、汁気を吸いこんだところで、そばと一緒に味わう。サクサク感を堪能したいのなら、コロッケを別皿にして提供してくれるので、好みの食べ方が可能である。

この桃中軒、公式ホームページを確認すると、ルーツは1891(明治24)年。「創業当初は、沼津駅の構内でお弁当の販売を始めたことによる」と書かれているが、三島駅で、あのおいしい「駅そば」が誕生したのは、どのような経緯があったのか?

人気メニューは?

直接、桃中軒に聞いてみることにした。対応してくれたのは本社企画部。

――サクッとあげたコロッケそばがとにかくおいしいのだが、他の人気メニューは?

「コロッケのおそばがやっぱり人気メニューです。お店によっていろいろですが、三島店はフライヤーもあるので、揚げたての天ぷらも人気。きつねや山菜なども人気です。コロッケ以外だと、桜エビのかき揚げが1番人気です」

――駅そばを始めたきっかけは?

「130年前に創業した時には、簡単な駅弁を出していたと思います。駅弁の販売が長く続いて、大正ぐらいに入ってから、そばも出していたのかな?とは思いますが、詳しい資料がないので、具体的にはわかりません。結構前からそばもやっていたと思います。沼津駅は機関車の付け替えなどをする沼津機関区があった場所なので、待ち時間が長くあって、そばもよく売れたそうです。ほかにも近所の方とかも利用されていたと思います。蒸気機関車が普通の電車になっても、そばを求める方が長く続いたという話です」

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