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「報連相を徹底しろ」は今どき通じるのかを考えた かつてはビジネスの基本として叩き込まれたが

東洋経済オンライン / 2024年6月26日 7時30分

「最近の若者は報連相を知らない」、そう嘆く前にまずは上司自身も報連相ができているか、自らを振り返ってみませんか(写真:TAKA-HERO / PIXTA)

時代がどんどん変化していく。そんな中で職場の人間関係の悩みはますます広く、深くなっていると思う。多様化しすぎていて、専門家でも太刀打ちできないことが増えているのだ。

【画像で確認】野菜の「ホウレンソウ」で覚えやすいけれど、本当は「レンホウソウ」の順番で覚えておく方がいいかも……??

特に上司と部下との関係はデリケートだ。10歳も20歳も離れた部下ならば、悩みが深すぎて思考停止になるレベルであろう。

しかし決してあきらめないでもらいたい。何事も原理原則である。ビジネスコミュニケーションの基本さえ押さえれば、たいていの悩みは解消するものだ。

今回は上司と部下とのコミュニケーション、特に「報告・連絡・相談」の「報連相(ほうれんそう)」に焦点を当てて解説する。部下育成や組織内コミュニケーションで悩みを抱えている方は、ぜひ最後まで読んでもらいたい。

「報連相」こそが最強のコミュニケーション

「報連相」と聞いて、「え? 今どき?」と驚いた人も多いだろう。

「報連相を徹底するだけで職場の人間関係が良好になるのなら、誰も苦労しない!」と思う人もいるはずだ。気持ちはわかる。

私は常々、職場の人間関係を良好にするためには、「衛生要因」に着目すべきだと言っている。

「衛生要因」とは簡単に言えば、「水」のように「あっても満足はしないが、ないと不満に思うもの」だ。仕事においては会社の方針と管理、上司との人間関係、労働条件などがそれにあたる。

逆の意味で「動機付け要因」がある。これは「満たされると満足するが、満たされなくても不満ではない」もので、達成、承認、仕事そのもの、責任、昇進などがある。

仕事のモチベーションを上げるには「動機付け要因」のほうが、効果的に思える。

しかしどんなに好きな仕事に就いたとしても、上司からしょっちゅう承認欲求を満たすような声かけがあっても、会社の方針がおかしかったり、上司のマネジメントが不明瞭だったり、ルールを守らない社員がいても注意しないような人ばかりがいたらどうだろう。

やはり「衛生要因」が満たされないと、職場に対するエンゲージメントは上がらないはずだ。

大事なのは「点数を上げる」ではなく「点数を下げない」こと。退屈かもしれないが、上司は「部下の満足を増やしたい」と考えるのではなく、「部下の不満を減らそう」と考えるべきだ。

そのとき、具体的な行動としてポイントとなるのが「報連相」である。普通のことだと思われるかもしれないが、20年近く現場に入って支援をしてきたものの、報連相が徹底されている企業は意外と少ない。たかが報連相、されど報連相なのだ。

「連絡→報告→相談」が基本

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