1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「時間のムダ」意味ない会議が生まれる根本的原因 議論の前に「良い会議」を定義できていますか?

東洋経済オンライン / 2024年6月27日 16時0分

皆さんがこれまで参加した会議の中で、「良い会議」とはどのような会議だったでしょうか? 議論が盛り上がった会議? しっかりと結論が出た会議? 時間通りに終わった会議? それとも、一生懸命考えた企画を通せた会議?

どれが正しくて、どれが間違っているのかということではありません。人によっていろいろなイメージがあると思います。「良い」という表現は、相対的であり主観的です。なので、何と比べて良いのか、誰にとって良いのか、それらとセットで考えないと、「良い」が独り歩きをしてしまうのです。

ここでは、「良い会議」を、「参加者から、あらゆる知識・知見・経験を集め、建設的な衝突を行うことで、全員が“納得できる解”をつくりあげる場」と定義します。

1つ目のポイントは、会議にあらゆる情報を集めるということ。ファシリテーターは参加者から意見を引き出し、整理していく必要があります。

2つ目のポイントは、論点ベースで互いの仮説をぶつけ合い、意見を昇華させること。私はそれを「建設的な衝突」と呼んでいます。

最後3つ目のポイントは、議論を経て出た結論に対して、参加者全員が納得できるということ。

最後のポイントが1番難しいかもしれません。“納得”というのは、相手が言っていることは理解できたうえで、それが最も妥当だといえる状態です。納得の前には、まず、“理解”というハードルがあります。

例えば、Aさんが発言したとしましょう。ファシリテーターは、全員が理解できるように、Aさんの意見を咀嚼して、時には通訳して、理解を伝播させる必要があります。そのうえで、他の意見とも比較して、何が妥当なのか議論して考えていきます。

「良い会議」では、強引に意見を通すことは、あってはならないのです。
私が、「良い会議」を、「参加者から、あらゆる知識・知見・経験を集め、建設的な衝突を行うことで、全員が“納得できる解〟をつくりあげる場」と定義している理由は、前述の通り、今の時代において、「唯一の正解」は存在しないからです。昨日は正解だと思ったことも、今日は不正解かもしれない。

もし、〝解〟があるとすれば、それは現時点で「最も妥当な解」でしょう。会議において重要なのは、正解を模索する姿勢ではなく、議論を通して、最も妥当で、全員が納得できる解を抽出する姿勢なのです。

全員が納得できる解をつくるには

では、会議において、“納得できる解”をつくるためには、どうすればよいでしょうか? 先述した通り、まずは発言者の意見について全員が「理解」できるように、ファシリテーターが理解を“伝播”させることが重要です。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください