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僕が面接で「超優秀な学生」を見抜けなかった後悔 就活生に教わった「社会人として最強の能力」

東洋経済オンライン / 2024年6月27日 8時0分

熱心に耳を傾ける七海が、「なるほど」とあいづちを打つ。

「明治の近代化と同じことをされようとしているんですね。黒船が来航してから、日本が急速に成長したのも、繊維産業からでしたよね」

「そうなんすよ。それに、アフリカの文化とか伝統には本当に魅力を感じています。僕はそれを日本で伝えたいんすよ」

(中略)

ノートパソコンのスクリーンにアフリカの小学校の風景が映し出される。画面の中央には手作りの長机が並び、ぎゅうぎゅうになって座る子供たちの笑顔があふれていた。

堂本の手がマウスをクリックすると次の動画が始まった。校舎の外の様子が見える。子ども達が歌に合わせて踊っていて、何羽もいる鶏がカメラに向かって飛び跳ねていた。

その小学校での生活は日本よりも不便そうだ。だけど、子供たちの目は希望に満ちていた。そして、動画に一緒に映る堂本の生き生きとした顔が、優斗には印象的だった。

段ボールの積み上がったその部屋で、未来を作ろうとしている堂本の強い意志と情熱に、優斗の心は揺さぶられた。

(『きみのお金は誰のため』122ページより)

この本の出版イベントで、“堂本さん”こと、銅冶さんと対談をしたことがある。仲間作りの秘訣をたずねたところ、彼はこう答えてくれた。

「周りのことをよく観察しています。自分が何をすれば、みんなが喜んでくれるのかなって考えています」

そのイベントの中でも、お客さんだけでなくスタッフの方たちも巻き込んで、幸せな笑いの渦を作っていた。

彼は今も多くの人を巻き込んで、日本とアフリカの未来を作り続けている。

田内 学:お金の向こう研究所代表・社会的金融教育家

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