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ホンダ社長が語る「2040年脱エンジン」の行程表 ホンダならではの魅力的なBEVを実現できるか

東洋経済オンライン / 2024年6月28日 13時0分

そして、もちろん急激にBEVだけに変わっていくわけではない。HEVに力が入れられていくことはすでに公言されているし、内燃エンジン車も当面なくならないだろう。いや、それどころかBEVシフトへの原資を稼ぐのは、まさにHEVの拡販だとされているのだ。

そもそもクルマにとってパワートレインは重要だがすべてではない。この先、ホンダはどのような価値をもったクルマを提供していくのか。

「本来はどういう商品を作るのかということを、われわれとしては一番に言うべきことだと認識はしているものの、どうしても財務はどうするのかという話がないとご納得いただけなくて。ですが、ゼロシリーズについては、われわれの狙う方向性は多少はご理解いただけたかなと思います」(三部)

市場としてもっとも重要な北米については、ホンダだけでなくアキュラもある。高価格車寄りにならざるを得ないBEVに関しては、プレミアムブランドのこのアキュラが、少なくとも当面は非常に重要な存在になる。

「まずはゼロシリーズが固まったので先に発表したわけですが、アキュラの戦略も今後明らかにしていきます。ゼロシリーズよりアキュラの方が(発売は)少し手前かなという感じですね」(青山)

詳細は8月のモントレー・カー・ウィークで明らかになりそうだ。

今後のBEV投入スケジュール

ゼロシリーズについては、2026年の北米を皮切りに、2030年までにグローバルで7車種が投入されることが発表されている。予定では、2026年にはまずフラッグシップ的なSALOONと、中型と小型のSUVが、2027年には3列大型SUVが投入される。

中国市場では2023年までに、「e:NS1」「e:NP1」といったBEV専用車が投入されている。2024年には3車種、そして2027年までに10モデルが投入されるという。そして2035年には全モデルがBEV化される予定だ。ちなみに中国生産のe:NS1は現在、ヨーロッパにも輸出されている。

そして日本は、先日まず軽商用BEVの「N-VAN e:」が登場。2025年以降には軽乗用BEV、小型BEVも発売される予定。また、交換式バッテリーのHonda Mobile Power Pack e:を搭載するマイクロモビリティ、そしてバンも計画されている。これらはラストワンマイルの移動、小規模ビジネスの現場での活躍が期待される。

「スポーツ的なところもきちんとやろうと思っていますよ。当然バッテリーEVで。2026年の初めあたりに出る小さなやつは、いいですよ」(青山)

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