「いつも忙しい人」肝に銘じておくべき3つの心得 疲れれば疲れるほど「手抜き」が発生しがち
東洋経済オンライン / 2024年6月29日 20時0分
通信技術の発達により便利になったはずの現代社会ですが、実際には、いつも「時間がない」と追いまくられている人も多いのではないでしょうか。そんな「時間のなさ」の弊害と対処法を「ビジネス心理学」の第一人者・内藤誼人氏が解説します。
※本記事は『すぐに実践したくなる すごく使える社会心理学テクニック』(内藤誼人 著)を一部抜粋・再編集しています。
私たちを追い詰める「時間がない」状態
仕事のスケジュールを組むときには、70%から80%の力を出せばなんとかなるようにしておくのがよろしいでしょう。
100%の力を出さないと到底間に合わないようなスケジュールにしてはいけません。なぜかというと、心が折れてしまうからです。
アメリカ・ケント州立大学のスーザン・ロックスバーグは、790名の成人に対する調査から、「時間がない」ことが精神的に私たちを追い詰めてしまうことを明らかにしています。
「あなたは、たえず時間に追いまくられているように感じますか?」という質問に「イエス」と答える人ほど、抑うつになりやすく、心理的な悩みを抱えていることも多くなることがわかったのです。
特に、女性はそうでした。女性は、男性に比べると仕事だけでなく、家事の負担も多い傾向があるので、「時間に追いまくられている」と感じやすくなるのであろうとロックスバーグは指摘しています。
スケジュールはできるだけゆるやかにしておくのが正解です。
スケジュールに空きがあるのがイヤで、キツキツになるくらい仕事を入れようとする人もいますが、心理学的にはよくありません。スケジュールはスカスカしているくらいでちょうどいいのです。
スケジュールに余裕があると、心理的にも余裕が持てます。
「どうしよう? このままで間に合うかな?」と時計とにらめっこしながら仕事をしなければならないのは、苦痛でしかありません。少しの期間ならなんとかなりますが、それが続くと燃え尽き症候群になる可能性も高くなります。
ですので、そうならないよう、スケジュールにはいつでも余裕を入れておくのです。
仕事というのは「予想外のこと」が起きるもの
仕事というものは、予想外のことが次から次に起きるのが普通です。スケジュールに余裕があれば、予想外のことが起きてもへっちゃらです。
予備日のようなものを最初から確保しておけば、慌てることもありません。予備日を潰せばいいのですから。
私は、締切りに追いまくられるのがイヤですので、締切りの1カ月前には原稿を書き終えるようにしています。
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