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「いつも忙しい人」肝に銘じておくべき3つの心得 疲れれば疲れるほど「手抜き」が発生しがち

東洋経済オンライン / 2024年6月29日 20時0分

先輩や上司は、「あれもできたほうがいい、これもできたほうがいい」といろいろとアドバイスしてくるかもしれませんが、それを真に受けてはいけません。

善意でアドバイスしてくれているのかもしれませんが、「私は物覚えがものすごく悪いので、まずは○○だけをしっかり身につけます」と言っておきましょう。

いろいろなことを同時進行で身につけるのは無理です。よほど器用な人ならできるのかもしれませんが、ごく普通の人は、ひとつずつやったほうが絶対に身につけるのも早いですよ。

疲れてくると手抜きが増えて、「まあ、いいか」

仕事をするとき、スタートしたときからその日の勤務時間の終わりまで、まったく同じペースで仕事ができればよいのですが、なかなかそういうわけにはいきません。

人間はロボットではありませんので、そんなに都合よくいかないのです。

病院で勤務しているスタッフは、ちょこちょこと手洗い消毒をしなければなりません。手洗い消毒は、自分が感染しないためにも、患者を感染させないためにも必要なことです。

とはいえ、スタッフも人間ですから、疲れてくると、だんだん「まあ、いいか」と手抜きをし始めるようです。

ペンシルバニア大学のヘンチョン・ダイは、12時間の勤務シフトで働く35の病院のスタッフ4157名を対象に、手洗い消毒をきちんと守っているかどうかを調べてみました。

すると、手洗い消毒をきちんと守る人の割合は、仕事が始まって1時間以内では42.6%でした。それから1時間が経過するごとに、39.1%、37.8%と減っていき、最後の1時間では34.8%と最低になることがわかりました。

手洗い消毒の必要性を認識していても、疲れてきたらサボる人が増えるのも当然です。

さすがに手術室や集中治療室などではきちんと手洗い消毒をするのでしょうけれども、そうでないところのスタッフは、「まあ、いいか」という気持ちになりやすいのだと思われます。

とはいえ、私は「きちんと手洗い消毒をしないのはけしからん」などと病院のスタッフを批判する気持ちはまったくありません。「人間なら、だれだってそうだよ」と思うからです。

どんな業界の、どんな仕事をしている人でも、それなりに手抜きをしているのだと思います。

集中力が続くのはせいぜい40~50分

では、どうすれば手抜きを防げるのかも考えてみましょう。

だいたい仕事の手抜きをしてしまうのは、疲れの蓄積と関係しています。

疲れれば疲れるほど手抜きは発生しやすくなるのですから、とにかく疲れる前に休憩を入れることです。

ちょこちょこと休憩をとっていれば、手抜きは起きません。

高速道路を走っているとき、サービスエリアで休憩をとると、「こまめに休憩を入れましょう」「1時間に1度は休憩しましょう」という注意書きを目にすることがありますが、このアドバイスは、だれにとっても参考になると思います。

研究によれば、私たちの集中力、注意力というものは、40分から50分しか持ちません。

ですので、50分くらい仕事をしたら10分ほど休憩をとったほうがいいのです。

内藤 誼人:心理学者、立正大学客員教授、アンギルド代表取締役社長

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