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新型フリード「ただの正統派」ではない形の狙い 派手さはなくても感じるホンダのメッセージ

東洋経済オンライン / 2024年6月29日 7時0分

シンプルなデザインの中にホンダのメッセージが見える(撮影:三木宏章)

本田技研工業(ホンダ)のコンパクトミニバンである「フリード」の新型が、ついに発売を迎えた。デザインについては大型連休明けに公開されており、テストコースでのプロトタイプの試乗記もメディアにアップされていたから、ようやくの発売といえる。

【写真】シンプルだけど「ただの正統派」ではない新型フリードのデザイン

モデルチェンジによって旧型になる2代目がデビューしたのは、2016年。つまり今年で8年目だ。にもかかわらず、モデル末期になっても売れ続けており、2023年の登録車の年間台数ではベスト10に入っていた。

だからだろう。プラットフォームは新規開発ではなく熟成を図る形とし、ボディサイズの拡大も最小限に抑え、従来のパッケージングを継承する。

一方、パワートレインとデザインを大きく変えることで、新しさをアピールしてきた。ただ、この2点の刷新は、個人的にはどちらもある程度予想できたことだった。

ハイブリッドがe:HEVになった必然

パワートレインは、ハイブリッドが1.5リッター直列4気筒エンジンに発電用と走行用の2つのモーターを結合させ、低速ではモーター、高速ではエンジン主体で走るe:HEVに切り替わったが、これは「フィット」や「ヴェゼル」でおなじみの方式だ。

ちなみに「ZR-V」や「ステップワゴン」などには、同じe:HEVの2.0リッター版が積まれている。つまり、国内向けのホンダのハイブリッド車では、フリードだけが7速デュアルクラッチトランスミッション(DCT)を用いた、ひと世代前の方式だった。だから、今回のe:HEV採用は、当然だと感じたのである。

【写真】シンプルだけど「ただの正統派」ではない。新型「フリード」の内外装を見る

なお、1.5リッター直列4気筒のガソリン車は、こちらもフィットやヴェゼルと同様、直噴方式からポート噴射方式になった。技術的には時代に逆行しているようにも思えるが、フリードのキャラクターを考えれば、高性能である必要はない。そのため、直噴独特の音を抑え、コストダウンにも寄与するポート噴射方式をあえて選んだという。

AIRとCROSSTAR

デザインは「シンプル&スマート」という、最近のホンダのトレンドに合わせたものだ。とりわけエクステリアは、ひとまわり大きなステップワゴンや、軽自動車の「N-BOX」との近さを感じる。

ただし、その2台は、先代から激変したわけではなかった。それに比べるとフリードは、ドアの前の三角窓がなくなったり、サイドウィンドー上端のラインがほぼ直線になって、リアクォーターウィンドーはスクエアになったりと、大きく変わった。

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