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「"自己犠牲"多いアイドルを10年」引退後の本音 彩瀬千聖「これから自分のために生きる」の真意

東洋経済オンライン / 2024年6月30日 9時0分

引退ライブには多くのファンが駆け付け華やかに幕を閉じた(写真提供:カビー(CubbyPhoto))

「ライブアイドルとは何なのか」。この答えはさまざまあるだろう。

今回はライブアイドルとして、主に都内のライブハウスを中心に活動を行ってきた彩瀬千聖が、活動10年の節目を迎えて引退。引退3カ月後、今の心境と当時の想いを伺った。

激動のライブアイドル界を10年というだけでも凄いことなのだが、引退ライブをきちんと行って去るということも稀であり、まさにライブアイドルを全うしたアイドルである。

その彼女の言葉は、1つひとつが経験に裏打ちされた強さがあった。

*この記事の続き:「私も一緒に辞めようかな」7年目アイドルの本音

「最高にアイドルをやり切りました! 自分でも頑張ったなと思います。ファンの方はもちろん、本当にこの10年間、いろんな方に支えられてやってこられました。改めてありがとうございます!」

【写真で見る】「"自己犠牲"が多いアイドルを10年間続けて…」「これからは自分のために生きる」ついに引退した彩瀬千聖、その素顔

引退後のインタビューにこう答えた彩瀬千聖の笑顔は、いまだアイドルスマイルそのものだった。だが、そこには「本当にやり切った」という清々しい想いが見て取れた。

ライブアイドルとして10年。見事に走り切ったといっていいだろう。そして、加えてこうも話してくれた。

「もう、たくさん自分を犠牲にしてアイドルをしてきたので、これからは自分のために生きたいですね」

自己犠牲。彩瀬が現役アイドルであれば絶対に口にしない言葉である。自らの引退、もうアイドルではないことを確かめるようにそう語った。

他に類を見ない「ライブアイドルとしての引退ライブ」

2024年3月23日、横浜にあるライブハウス「1000 CLUB」にて彩瀬千聖は自身の引退ライブを行い、10年にわたるライブアイドル人生に幕を閉じた。

ライブアイドル個人としては、これまでに類を見ない規模感の引退イベントとなり、彩瀬を知る多くのファンが詰めかけていた。

筆者自身も長くライブアイドルを取材し観てきているが、このような形できちんと引退できるライブアイドルは本当にごくわずかであり、しかも10年という節目での引退は見たことがなく、規模、内容ともに素晴らしいものだった。

引退ライブから3カ月余り、ステージに一切立たなくなり、SNS上からも姿を消した。

そんな彩瀬は今、何を思っているのか。

「正直、まだあまり実感はわかないですね。いつものようにランニングに行き、今日も20キロ走ってきました! それで夕方からはもうライブハウスに行かなくていいんだけど、なんか気持ちは忙しくしてますね。なんだろう……」

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