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「上司への報告」仕事ができる人の伝え方とは? わかりやすい構成には決まった"型"がある

東洋経済オンライン / 2024年7月1日 19時0分

Dさんはとりあえず、そのマルシェで買えたり食べたりできるものや、開催される日付や場所をまとめてみたりしたのですが……ただ情報としてまとまっただけ。本当にこれでいいのか……と、悶々と悩んでいるうちに手が止まってしまいました。

■【「相手視点」の型】

とにもかくにも、まずはこの型に尽きます。マルシェに来てほしい人(ターゲット)が、何を考えていて、来てくれるとしたら何を魅力に感じるのか。それをがんばって想像することです。取材したり、調べたりして、イメージの解像度を上げていく作業が必要です。Dさんは、自分の周りでターゲットに近い人に話を聞いてみることにしました。

Dさんの奥さんとそのお友達……主婦は日頃からスーパーで野菜など必要なものは買っている。週末にわざわざ野菜を買おうと思わない。近所のスーパーに売っていない、違う価値を感じるものならちょっと考えるかも。

Dさんの娘(高校生)とそのお友達……何かを買うことより、イベントとして楽しめるかどうかが大事。その場でおいしいものを買って食べたりできるのはワクワクする。写真映えするとSNSに投稿できるのでなおうれしい。

なんと、話を聞いてみたら、市が考えていた魅力の伝え方がかなりズレていたことがわかり、Dさんは驚きました。

市が考えていた魅力の伝え方
■市の特産物を支えてくれている農家さんが多数出店! 地元の野菜の良さを再認識できます!
■市内の飲食店も出店あり!(詳細情報は載せていなかった)

この内容は、改めて読むと、市の職員が伝えたい情報をただ記載しているだけでした。ターゲットである主婦や若者には刺さらないのは当然です。相手の視点に立って、期待されていることの優先順位を上げて伝えたらよくなるはずだ。そう考え直したDさんは、以下のような要素をメインに伝えることにしました。

再考した伝え方
■その日の朝に、農家の方が収穫したばかりの新鮮な野菜が並びます! 週末のごちそうにどうぞ!
■市内で人気のイタリアンが出店!今回限定の特製パニーニを限定発売!(写真つき)

■【「細部で語る」の型】、【「物語化」の型】

Dさんは、この取材で得た大きなヒントは、そのままプロモーションに活かせるのではと考えました。でも、どう伝えればそれが最も魅力的に伝わるか悩みました。文章で書いてパンフレットやポスターにするだけでは、せっかくのワクワクが伝わりきらないかもしれない。せっかくリアリティのある貴重な意見を回収できたので、それも活かしたいところです。

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