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「議論する価値ない会議」を開く人に欠けた視点 良い論点とダメ論点は何がどう違っているのか

東洋経済オンライン / 2024年7月1日 18時0分

次に、Impactful(目的達成できたら価値があること)について。会議というのは、関係者の時間を等しく奪うものです。2時間の会議で5人参加したならば、合計10時間が消費されたことになります。仮に参加者の平均時給が5000円だとすれば、その会議で5万円が使われたということです。

このように、会議はコストがかかるものなので、そのコスト以上に価値のある議論をすべきなのです。よって、会議目的の内容が達成できたとき、どれほど価値があることなのかは事前に考えておくべきでしょう。

目的を達成できたか分かるよう書く

最後に、Measurable(目的達成度合いが判断できること)について。会議目的に限りませんが、“目的”というものは、後々振り返ったときに達成できたか否かを客観的に把握できるように設定しておくべきです。そのためには明確に書くことが必要です。

ただ、「明確に」と言っても、“明確”の基準は人それぞれなので、「達成できたか否かが分かるように」が重要です。達成できたか分かるように書けていれば、それは明確に書けている証拠です。自問自答で確認できるので、こちらも事前にセルフチェックしましょう。

ありがちな悪い表現としては、「~の確認」や「~の共有(報告)」があります。本当に確認してもらうだけ、共有するだけならば、会議という手段を使わなくても良いはずです。メールや口頭での説明で事足りるかもしれません。

一方、会議で確認や共有をする実際の理由は、何かしらの反応を参加者から得たいからでしょう。「フィードバックをもらうこと」かもしれないし、「現時点の課題を整理して、一緒に対策を考えること」かもしれない。目的というのは、そこまで書かないと、会議で何を議論するのか定まらないのです。

また、悪い表現として、「~の件」や「~について」も散見されます。これは、会議参加者に想像の余地を与えてしまうので、目的として機能しないというより、むしろネガティブに働いてしまう可能性があります。

人によっては、ただ現状を聞かされるだけなのかなと思うかもしれないし、人によっては、例の問題について議論することを想定するかもしれない。加えて、「~の協議」も相手に想像の余地を与えてしまうという点では同じです。“協議”が何を指すのか、人によって違うので、議論が噛み合うことは難しいでしょう。

良い論点とダメ論点

“AIM”のフレームワークで会議目的を設定したら、次は、会議で議論する論点を設計します。ふと疑問に感じた方がいるかもしれませんが、あえて、“設計”という言葉を使っています。会議目的は“設定”するものですが、論点は“設計”するものです。

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