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「議論する価値ない会議」を開く人に欠けた視点 良い論点とダメ論点は何がどう違っているのか

東洋経済オンライン / 2024年7月1日 18時0分

論点は、会議目的を達成するために「答えるべき問い」です。どのような問いに対して議論すべきか熟考し、適切な問いを立てること。それが論点設計です。

論点が明確であれば、建設的な議論ができますし、逆に、論点が曖昧だと、会議はただの雑談で終わります。

「良き論点」の評価軸の1つとして「答えやすいか?」があります。論点は“問い”なので、答えやすいかどうかで、会議参加者は意見が言いやすいかどうかが決まります。意見が出にくい会議は、大概、提示した論点の筋が悪いのです。

もう1つの評価軸は「答えて意味があるか?」です。何かの目的を達成しようと検討していれば、疑問はたくさん出てきますが、それら全てに解を出そうとすると、膨大な時間がかかり、現実的ではありません。だからこそ、時間をかけて解を出す意味のある問いだけに向き合うべきです。

例えば、会社の規模が拡大してきて、現在のオフィスが手狭になってきたとしましょう。そこで、会議目的が「オフィスの移転先の候補を挙げる」という会議を開催することにしました。候補を挙げるだけなので、Achievableです。また、手狭になってきたオフィスから早く移転しないと通常業務に影響してしまうので、候補を挙げることは、Impactfulのはずです。そして、会議終了後にいくつかの候補先が挙がっていれば目的達成なので、Measurableでもあります。

ありがちな「ダメ論点」3つ

ここからありがちなダメ論点をいくつか出してみましょう。1つ目は、「だから何?」系論点について。

例えば、「移転先の候補はいくつ挙げるべきか?」とか、「平均的なオフィスの広さは何坪か?」とか。いずれも、適切かどうかは別として、仮の解は出せます。「候補は3つ挙げるべき」とか、「100坪」とか。ただ、それらの解が出たとして、どういう意味があるのか分からないですね。思わず、「だから何?」と言いたくなるような内容です。これはダメな論点の類型です。

「答えやすいか?」→YES、「答えて意味があるか?」→NOという組み合わせがこのパターンに当てはまります。

2つ目は、「的はずれ」系論点について。例えば、「どのように我々は移転するべきか?」とか、「オフィス需要の動向は?」とか。いずれも、仮の解も出しにくいですし、無理やり解を出したとしても、会議目的の達成に貢献するのか不透明です。高尚な問いのように見えるので、シニアな方が言い始めると身構えてしまいますが、よく考えれば、「的はずれ」な問いです。無駄に会議時間を使わせることになりかねません。

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