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東武日光線「ギリギリ埼玉県内」の3駅に何がある? 群馬・栃木・茨城の県境近い栗橋から柳生まで

東洋経済オンライン / 2024年7月3日 7時30分

左が東武日光線の栗橋駅。ちょうど鬼怒川温泉行きの特急がJR線から転線するところだ(撮影:鼠入昌史)

都心から地下鉄直通の列車もやってくる北端の駅、南栗橋。いささか時間はかかっても、少なくともこの駅までは東京都内から乗り換えナシでたどり着く。東武スカイツリーラインから日光線に入って、3つ目の駅だ。

【写真23枚を見る】かつて日光への観光客輸送でライバル関係だった東武とJRもいまは直通特急を走らせる仲。両社の線路がつながる東武日光線の栗橋から、柳生までの区間にはいったい何がある?

そして、さらに東武日光線を北へ北へと旅しようと思うなら、10両のロング編成列車から4両編成に乗り継ぐことになる。いよいよ、都心直結ではないエリア。駅を預かる管区も、「東武栃木駅管区」だ。そろそろ本格的に北関東の香りが漂ってくる……。

埼玉にある栃木駅管区の駅

と、言いたいところだが、南栗橋駅を出てからの3駅は、まだまだ埼玉県の駅である。

最初の駅は栗橋駅。よくよく考えれば、南栗橋があるのだから栗橋があって当たり前。というより、本来的には栗橋駅のほうが地域にとっては中心的な位置づけのはずだ。

実際、栗橋駅ではJR線と接続しているし、駅の東側、少し離れた所には旧日光街道栗橋宿の町並みも残っている。源義経の側室で、鶴岡八幡宮での白拍子の舞で有名な静御前の墓もある。南栗橋駅のほうがどうにも知名度が高い印象なのは、都心から通勤電車の終着駅、その一点によるものといっていい。

【写真】かつて日光への観光客輸送でライバル関係だった東武とJRもいまは直通特急を走らせる仲。両社の線路がつながる東武日光線の栗橋から、柳生までの区間にはいったい何がある?(23枚)

ともあれ、栗橋駅である。この駅を預かる駅長の椎名秀樹さんは、新古河駅、柳生駅というギリギリ埼玉県内の3駅を管理する。このあたりは北関東への助走区間、といったところなのだろうか。

「栗橋駅を出るといよいよ田園風景の趣が濃くなってきます。あとは、この区間のイメージは水辺、ですね。利根川を渡ると渡良瀬川の土手沿いに。すぐ脇に堤防が見えて、柳生駅は近くに渡良瀬遊水地もあります。なので、川魚を食べさせる店もあったりする。そういう特徴がある地域を走っています」(椎名駅長)

利根川をまたぐ通勤通学路線

水辺の町ということは、水害との戦いの町という一面もある。車窓からも見える利根川沿いの公園は、1947年のカスリーン台風で堤防が決壊した地点を後世に伝えるための役割を担う。また、柳生駅周辺は2019年の台風19号では避難エリアに含まれ、駅の職員も避難したという。

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