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湯島の「まるでガウディなマンション」圧巻の内部 気になる間取りは?立地とも関係する外観

東洋経済オンライン / 2024年7月6日 8時20分

上空から見た天神町place。3方を高いビルに囲まれていることがわかる(写真:西川公朗)

思わず足を止めて眺めてしまうような、街中にある少し変わった形をした物件ーー。

いったいなぜ、そのような形になったのか。そこには、どんなドラマがあり、どのような生活が営まれているのか。

連載「『フシギな物件』のぞいて見てもいいですか?」では、有識者や不動産関係者に話を聞き、“不思議な物件 ”をめぐるさまざまな事情に迫る。

東京大学の本郷キャンパスや、上野動物園、学問の神様・湯島天神など東京の名所が徒歩圏内にある、文京区・湯島。地下鉄湯島駅の周辺には、中華や東南アジア料理店も多く、さまざまなカルチャーが集まる。

【写真】まるでガウディなマンションの驚きの内部。夜の幻想的な景色や、フシギな間取り、部屋の写真も(36枚)

異国情緒あふれる繁華街とは反対側「5番出口」から歩くと、急な石段が現れる。階段をのぼると湯島天神から続く開けた通りに出た。

扉を開くとそこには別世界が広がる

その通りを道沿いに歩いていくと、細長い物件が視界を横切った。ほかのマンションやビルに自然と溶け込み、よくよく注意しないと、通り過ぎてしまいそうだ。

しかし細長いビルの扉を開けると、思わず声を出してしまうほどの別世界が広がっていた。高い建物と中庭のダイナミックな風景。スペインの天才建築家、アントニ・ガウディの空間を思い出した。

【写真】まるでガウディなマンションの驚きの内部。夜の幻想的な景色や、フシギな間取り、部屋の写真も(36枚)

この集合住宅の名前は「天神町place」。地下1階地上8階建てで、35の住戸を有している。2023年8月に完成し、徐々に入居が始まっている。

設計したのは、集合住宅を中心に、オフィスや大規模施設を手がけ、グッドデザイン賞や住宅建築賞などさまざまな賞を受賞してきた伊藤博之建築設計事務所だ。天神町placeも「みんなの建築大賞2024」で推薦委員会ベスト1に選ばれ、業界内外から注目を集めている。

天神町placeは、一見細長い形状の建物だが、建物の中央がぽっかり空いた馬蹄形である。建物の奥に進むと、傾斜を下るように袋状に敷地が広がる構造だ。

なぜこのような不思議な形をしているのだろうか。そこには、特殊な立地にくわえ、湯島の地形とまちの歴史も関係していた。

ホテル街だった湯島の歴史とも関係

本郷台地のきわに位置する湯島。坂や階段が多く、台地と低地を抱えたまちである。湯島には湯島聖堂や湯島天神があり、古くから学問の文化が根づいている。一方で湯島天神の門前は、江戸時代に盛り場としても繁栄。文京区の郷土史などによると、置屋や待合、男色専門の男娼を置いた陰間茶屋などディープな歴史もあった。

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