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「桜蔭から2浪東大」彼女が"多浪"を決意した理由 桜蔭での生活、浪人時代に出会った運命の授業

東洋経済オンライン / 2024年7月7日 8時30分

こうして、東大志望が集まる“駿茶”こと駿台お茶の水校3号館に入った桑原さんは、月曜から金曜まで予備校に通い、20人程度の少人数クラスで東大を目指して勉強に励みます。

「現役時よりは勉強時間が増えました。朝〜夕方までの授業時間以外だと、平日は2~3時間、休日は4~5時間勉強していました。模試でも東大でB~C判定が取れるようになったので、ギリギリ受かるかどうかの状態にまで持っていけたと思いました」

センター試験では前年を上回る780/900点を記録した桑原さんは、再び東大文科三類の受験を決意します。

「現役のときはお試しという気持ちがあったのですが、この年は受かりたいという気持ちがありました」

しかし肝心の試験では手応えがイマイチだったそうで、蓋を開けてみれば、この年も合格最低点から10~20点差の不合格でした。

2度目の東大受験も惜敗に終わった桑原さん。併願していた早稲田大学文学部のセンター試験利用入試に合格はしたものの、2浪するかどうか、とても頭を悩ませました。

その理由には「1浪している間に東大に行きたい気持ちが芽生えた」ことが大きかったそうです。

「2浪するのは、心理的なハードルが大きかったです。自分の中ではなかなか決断できなかったのですが、駿台の先生が東大の授業内容を詳しく教えてくださったので、入学した後にいろいろと学んでみたいことができました。

あとは、同じクラスで一緒に勉強した友達もすごくいい人ばかりで、東大に入ったらみんなに会えるということも大きかったですね。最終的には、両親が『お金はなんとかするから浪人しなさい!』という感じで、背中を押してくれたのでもう1浪を決断できました。最初から最後まで一貫して応援し続けてくれた親には、今でもとても感謝しています」

こうしてもう一度駿台で東大を目指す覚悟ができた桑原さんは、前年度の受験で落ちてしまった要因を「勉強時間の不足」と「表面的な勉強しかできていなかったこと」という2点だと考えました。

「何かの科目で失敗したというよりは、全体的に(合格者平均より)取れていませんでした。今思えば、勉強も周りの人に比べると全然(量が)足りていませんでしたし、単語帳を覚えたり、問題を解いたりするときも、丸暗記になってしまっていたのです。

1浪目は18時くらいに帰宅していたのですが、この年は授業が終わっても自習室が閉館する21時まで残ってきっちり勉強するようにしましたし、勉強面でも本質的に理解することを心がけました」

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