1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

「16歳下の夫」と結婚した51歳彼女の"偉大な勇気" 大学勤務時代に博士課程にいた学生さんとの意外な縁

東洋経済オンライン / 2024年7月7日 13時0分

「2018年の夏に母が亡くなりました。父は大変だったと思います。私も関東でやるべきことはやり尽くした気がしたので、西のほうに戻ろうかと考えていました。心残りは彼だけでした」

ドライブ帰りに思いを伝えたが

このままでは関東を離れられない。英子さんは一緒にドライブをした帰り道に、「年齢のことがあるので子どもは無理かもだけど、あなたのことが好きです」と思い切って伝えた。

北関東にある大手メーカーの開発拠点で働いていた和之さん。英子さんは遊びに行って飲食店で「しこたま飲み」、和之さんの家に泊まらせてもらうこともあった。ただし、ガツガツしたところがない和之さんと男女関係にはならなかった。

「告白したときも『僕は英子さんとはそういう感じじゃないと思う』とふんわり振られました(笑)。でも、45歳になっていた私は自分の気持ちが久しぶりに動くこと自体が嬉しかったです」

これで吹っ切れたと思っていたところ、翌々日になって和之さんからLINEでメッセージが入った。<やっぱり付き合いましょう。いろいろ考えた結果、僕には英子さんが必要だったみたいです>というのだ。その半年後、英子さんは和之さんが住む北関東の1DKに引っ越した。

「私の人生で一番無謀で、もしかしたら尊い衝動と行動だったかもしれません。でも、和之さんのご両親のことを考えると心配でした。29歳の息子のところに、16歳も年上の無職の女が転がり込んだのですから……。私と9歳しか離れていないお義母さんは以前から私のことをときどき聞いていたようですが、お義父さんのほうがとにかくビックリしていたそうです」

モノづくりが大好きで、テレビはほとんど観ないという和之さん。老成した雰囲気があり、同じような趣味嗜好を持つ英子さんは年齢差を感じたことがない。

「でも、私はできれば和之さんの子どもを産んでみたかったです。結婚したときは閉経していなかったのですが、彼は食生活をはじめとするすべてに『自然』を望む人で不妊治療には賛同しませんでした。私の体を気遣ってくれたのかもしれません。彼に子育てをさせてあげられないことは申し訳なくて、最近は里親になる研修を受けたりしています」

直感でつかんだ深い安心感

子どもに関してはまだ割り切れない想いがある英子さんだが、いつも穏やかでときどき面白いことを言う和之さんが毎日隣に寝てくれることに深い安心感を覚えている。日常生活では主婦として家事を担い、和之さんに毎朝お弁当を作って持たせつつ、新天地で学び直した芸術分野に打ち込んでいる英子さん。現在は仲間と共同で作業場を構えるまでになった。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください