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人に「YES」と言ってもらう伝え方には"型"がある 相手の認識を変えることでうまくいく

東洋経済オンライン / 2024年7月8日 18時0分

相手から「YES」を引き出すための最適な伝え方とは(写真:Graphs/PIXTA)

提案を採用してもらう、契約をしてもらう、仕事を引き受けてもらう……。ビジネスではいかに「YES」と言ってもらえるかが重要です。「YESを引き出すには最適な伝え方があります。そして、それらには“型”があるのです」と博報堂のコピーライターとして、国内外20以上の広告賞を受賞してきた井手やすたか氏は言います。同氏の新刊『伝え方図鑑』から一部抜粋、編集してお届けします。

ケース:飲食店の決済通信機器メーカーの営業Eさん

ここでは、相手からYESを引き出すための伝え方を、その最も代表的な事例として契約を目的としたビジネスに従事する営業Eさんのケースで考えてみましょう。

契約してもらう、というのは、YESの返事としてのハードルは高いほうでしょう。相手の考えていることや状況をよく読んで判断することが大切です。

█状況

飲食店で電子マネーを使うときに使用する、決済用の通信機器。Eさんは、それを飲食店の方に導入してもらう契約をとる営業をしています。訪問するお店によって、事情は様々。どんなお客さんにも通用する万能トークがないのが、この仕事の難しいところです。

こういった場合、重要な判断要素になってくるのが、「相手にとってのメリット・デメリット」を見極めることです。相手が、こちらの提案に対してメリット・デメリットをどう感じているかによって、最も効果的な「伝え型」が決まってくるということです。

たとえば、それぞれのお店が以下のような反応だったとします。

お店①「導入するとどんなメリットがあるの?」

既に先方がメリットに興味のある方であれば、そのメリットをいくつか列挙して、ピンとくるものがあればそこを深掘りしていくのがいいと思います。【「メリット」の型】を使って、行列ができるほどの人気店なら

→「決済は2秒で済むので、お客様をお待たせせず回転率が上がります」

機械が苦手そうな高齢の店長さんなら

→「導入は簡単です。こちらで設定も点検も請け負います」

生活雑貨のお店なら

→「毎日貯まるポイント連携もあるので常連のお客様に喜ばれます」

など。相手の思考を予想してメリットを提示しましょう。

強いデメリットを感じてしまっている場合

お店②「 導入するコストを払う余裕がないなあ/忙しくて導入してる暇ないよ」

メリットを思いつく前に、強いデメリットを感じてしまっている場合。この場合は、いくらメリットを挙げようとも、デメリットを解消しないと前へ進めません。たとえば、【「報酬」の型】を使って、「 導入コストが気になるようでしたら……その分、メンテナンス費やオプション契約をサービスさせていただくことも可能です」

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