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富裕層がこぞって買う「5000万円級SUV」の最新作 ロールス・ロイス「カリナン」がシリーズⅡへ

東洋経済オンライン / 2024年7月8日 7時0分

新採用のモノグラム柄シートでさらにゴージャスな雰囲気となったインテリア

ロールス・ロイスが手がける「カリナン」は4000万円以上ものプライスタグをつける、超がつくほどの高級SUVだ。しかし、驚くことに、このカリナンが今のロールス・ロイスの屋台骨なのだという。

【写真】若いセレブのトレンドがここに!ロールス・ロイス「カリナン」の世界観

2024年5月には、テコ入れが行われ「シリーズⅡ」に発展。6月初旬にジャーナリスト向け試乗会がスペインのイビサ島を舞台に開催された。カリナンに込めたロールス・ロイスの戦略とはなにか。現場の声を取り混ぜつつ、詳細を見ていこう。

520.3カラットという世界最大のダイヤモンドの名を車名にしたカリナン。全長5355mmの車体を3295mmのロングホイールベースを持つシャシーに載せた大型SUVで、6.75リッターV型12気筒エンジンに、全輪駆動システムを搭載している。

私が最初に乗ったのは、まさに発表された年の2018年。アメリカ・ワイオミング州のジャクソンホールという、富裕層向けスノーリゾートでのお披露目のときだった。季節はまだ秋で、石がゴロゴロしているスキースロープのドライ路面を上り下りした。

ロールス・ロイスがそのとき伝えたかったのは、荒れ地を走る走破能力と、後輪操舵システムにより山道のきついカーブでも難なくこなす万能ぶりだった。そういえば、車内にUSB type-C用ソケットが設けられていたのも、私にとって初の体験だった。

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調査の結果「性能的な不満はない」けど

「シリーズⅡになるにあたってユーザーへのヒアリングを行った結果、性能的な不満はないことがわかりました」

ロールス・ロイス本社で、プロダクトスペシャリストの立場からカリナン・シリーズⅡにかかわってきたケンザ・サーディ氏は、そう語る。

ロールス・ロイスにとってカリナンがことさら重要なモデルであるのは、新たなユーザー層開拓のため。このモデルの登場によって、ユーザーの平均年齢がうんと若返ったのだ。

サーディ氏によると、カリナンの登場によってロールス・ロイスユーザーの平均年齢は、56歳から43歳へと劇的に若くなったという。購買層の年齢を下げることは、とりわけ高額車を扱うブランドにとって至上命題である。

「シリーズⅡを出した目的は、ユーザー層へのアピールを強めることにあります。超富裕層のニーズをしっかり採り入れ、市場のトレンドに対応し、カリナンへの興味をつなぐことが、重要だと判断しました」(サーディ氏)

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