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「間違いだらけのダイエット」見分ける3つの視点 情報に振り回されると不幸な結果につながる

東洋経済オンライン / 2024年7月9日 18時0分

「週に1日は食事のルールを気にせず好きなように食べていい」と制限を緩める期間を設ける「チートデイ」でも同様のことが起きており、インスタグラムで「#チートデイ」とついた160万件以上の投稿を調べた研究では、その半数以上にやけ食い・暴食の傾向のある過激な食生活の写真が確認されました。

糖質制限・ケトジェニック(厳しい糖質制限の一種)も注意点の説明がほとんどされず、誤解の多いダイエットです。

低糖質の食事をすることで、短期的な体重減は報告されています。しかし長期的には、糖の処理能力が低下して、少し食べただけで血糖値が爆上がりしてしまったり、腎臓や肝臓の機能への悪影響が懸念されますが、そのことの説明がされることがほとんどないのです。

炭水化物を食べるのが怖い、食べることへの罪悪感、極端に避けるせいで暴食するといったDisordered Eating につながっているケースも報告されています。

人間の身体は糖質を使うように進化しました。唾液が糖質を消化する酵素を持っているのも、口に食べ物を入れた瞬間から糖質を血中に取り込む準備を始めるようにできているからです。

地球の至るところで何千年も前から炭水化物を主食とした文化が生まれているにもかかわらず、これまでの人類史上で初めて問題になった肥満を「炭水化物を悪者にすること」で解決しようとしているのは大きな間違い。

人間の進化の過程を無視した極端な方法であり、今後さらにデメリットにスポットライトが当たることで、いつか「時代遅れ」といわれるダイエットになるでしょう。

こうした方法にメリットがないわけではありません。でも、まるでデメリットなどないように紹介したり、リスクの説明までせずに「誰でもできる簡単メソッド」としてオススメされているのが大問題。極端なダイエットは、自傷行為と変わりません。

医師や栄養士が監修していようと、こうした極端な方法に振り回されないようにしましょう。

スポンサー企業の存在による「研究バイアス」の罠

サービスや商品に信憑性を持たせるために「〇〇大学の研究で効果が認められました」「〇○教授監修」というフレーズもよく使われますが、これも鵜呑みにしすぎないように気をつけましょう。そうした研究には「研究バイアス」がかかっている可能性があるからです。

企業が大学に監修を求める際、研究で効果の裏付けができるだけでなく、企業が有名な大学の名前を使うことでより消費者から信頼を得られるという目的があります。しかし、企業が大学にお金を払って依頼するので、全く利害関係のない機関が行うよりもバイアスがかかる可能性が高くなります。

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