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「松屋のコラボ店舗」が急拡大している納得理由 それぞれのこだわりカレー、いったい何が違うのか

東洋経済オンライン / 2024年7月10日 11時30分

「配送、食材管理、厨房のポジションなどの工夫で、生産性や効率を図る必要がある」(岩﨑氏)

松屋はもともと都内が強いチェーン。しかし複合店舗ならスペースの大きな店舗でも勝負できることから、現在、郊外ロードサイドの強化を図っている。

牛丼、とんかつ、カレーについては専門店としての認知が高まっているため、この3つの業態の複合化を積極的に進め、「牛丼界店舗数1位」を狙っていくという。2023年には72店舗を出店しているが、2024年も同程度かそれ以上の出店を予定しているそうだ。

「とくに松のやについては、2年後に同業他社を抜いて店舗数で業界1位になっているかもしれない」(岩﨑氏)

松屋における「カレー問題」

松屋フーズとしても大きな期待をかけ、消費者の立場としてもメリットが大きい複合店舗。

ただ1点、懸念されるのが「カレー問題」だ。

実は松屋、松のや、それぞれに独自のカレーが存在する。さらにカレー専門店としてマイカリー食堂がある。

複合店ではどうなるのだろうか?

まず、松屋のカレーから説明していこう。こちらは創業当時から提供されていたものの、1980年代から牛骨や牛バラ肉を煮込み、10種類のスパイスなどを調合した本格的なカレーへと移行。「ごろごろ煮込みチキンカレー」「ごろごろチキンのバターチキンカレー」といった大ヒットメニューも生み出してきた。

松屋フーズによると「カレーに対する創業者の思い入れが非常に強い」ことが、松屋のカレーへのこだわり、カレー人気につながっているようだ。大手カレーチェーンのような万民受けする味というよりは、スパイス味があってしっかりした味だ。

松のやで提供されているのは「黒カレー」。手仕込みロースかつとの相性に徹底的にこだわり、辛さの中にも旨味が感じられるという。

マイカリー食堂にはカレーソースだけでも「カツに合うカレー」「マイカレー」「ビーフカレー」の3種類がある。辛さが選べるうえ、追いスパイスで自分好みの辛さに調整することも可能だ。

かつカレーがマイカリー食堂の看板メニューに

同ブランドはカレーも人気だが、岩﨑氏によると、看板メニューはロースかつカレー。松のやと同じ食材を用い、店内で手仕込みされているロースかつが高コスパと評価が高いのだ。なお、マイカリー単体店ではなく松のやとの複合店のほうが、さらにコスパ高く食べられる。なぜか、ロースかつカレーの価格が両者で異なり、マイカリー食堂では790円、松のやとの複合店では690円だからだ。

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