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「松屋のコラボ店舗」が急拡大している納得理由 それぞれのこだわりカレー、いったい何が違うのか

東洋経済オンライン / 2024年7月10日 11時30分

今回、3店舗複合の「松屋食堂」ではマイカレーの中辛を、松屋と松のやの複合店舗で松屋特製ビーフカツカレーを試食した。

マイカレーは、ひと口目はさほど辛く感じられないが、複数のスパイスが組み合わされたような奥行きがあり、後からじわじわくる辛さだ。

ちなみにマイカリー食堂にはかつに合うカレーがラインナップされているが、確かに、マイカレーはとんかつに合わせると、カレー、とんかつ双方がもったいないように思う。かつにしっかりと旨味があるので、やや、マイカレーの味と溶け合わないような気がするのだ。

松屋と松のやの複合店舗で食べられる「松屋特製ロースかつビーフカレー」(870円)は、、カレー自体が牛肉やフルーツをじっくり煮込んだ、かなりしっかりと濃厚な味だ。ゴロッとした肉の塊も入っている。しかしなぜかかつといっしょに食べても、双方の旨味が喧嘩することはない。考えてみれば松屋ではカレーに味噌汁を合わせるので、和食との相性も考慮されているのかもしれない。

このように、それぞれのこだわりカレーがブランドの魅力の一つでもあるのだが、複合店になると、「カレーコンプレックス」とも言うべき複雑な問題が起こる。

まず、今回訪ねた3店舗の複合店で扱うのはマイカリー食堂のカレーのみのようだ。そして松屋とマイカリー食堂の複合店では、店によって扱う種類が異なる。松屋と松のやの複合店では、松屋のカレーのみとなる。

これらの違い、一般消費者にとってはわかりにくい。複合店を今後増やしていくにあたり、カレーコンプレックスによって、ブランドもわかりにくくなってしまわないかと懸念される。

また、今は「松屋」「松のや」が並んでいることでの「違和感」が、ブランド認知向上に役立っている。将来的に複合店が松屋フーズの「当たり前」になってしまったとき、松屋フーズブランドとしての底力が試されることになるのではないだろうか。

圓岡 志麻:フリーライター

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