「年500本パフェ食べる」北欧から来た彼女の情熱 フィンランド大使館商務部のラウラさんに聞く
東洋経済オンライン / 2024年7月12日 11時0分
仕事が終わって帰宅したら疲れて何もできない──。そんな人がいる一方で、時間、体力、お金をやりくりしながら趣味に没頭するビジネスパーソンがいる。彼らはなぜ、その趣味にハマったのか。どんなに忙しくても、趣味を続けられる秘訣とは。新連載 隣の勤め人の「すごい趣味」では、仕事のかたわら、趣味をとことん楽しむ人に話を聞き、その趣味の魅力を深掘りする。
住まいもパフェの店を基準に探す
「2023年に食べたパフェは500本。最後の500本目は大晦日の深夜、(東京)九品仏『アンフィニ』の年越し営業で食べたパフェです。1年のいい締めくくりになりました」
【写真17枚を見る】1年で500本食べ歩くラウラさんが味わった、見た目も美しいパフェの数々。記事に載せきれなかったラウラさんイチ押しのパフェも
そう語るのは、フィンランド出身のラウラ・コピロウさん。部屋探しの際、「お気に入りのパフェの店がある最寄り駅から30分以内の物件を」と不動産会社に頼んだほどの「パフェ好き」だ。
そんなラウラさんは、フィンランド大使館商務部(ビジネス・フィンランド)の上席商務官として仕事にも日々邁進。建築、デザイン、食品、サウナ領域を担当し、フィンランドと日本の架け橋として両国の企業のビジネスをサポートしている。
仕事終わりにパフェを食べて、土日も“パフェ遠征”に出かける。なぜそこまでパフェに引き込まれたのだろうか。
【写真17枚】1年で500本食べ歩くラウラさんが味わった、見た目も美しいパフェの数々。記事に載せきれなかったラウラさんイチ押しのパフェも
ラウラさんは、パフェの魅力を「五感で楽しめる芸術作品」と表現する。
「たとえば映画は、視覚と聴覚だけですよね。パフェは視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、全部を刺激します。『ラトリエ・ア・マ・ファソン』(東京・上野毛)のアジサイのパフェは、梅雨の空気感が味、香り、デザイン、色味で表現されています。入っている焼き道明寺を食べると、“アジサイ寺“の玉砂利を踏みしめるような音やカリカリとした食感、スプーンをグラスに入れたときの感触まで楽しめるんです」
パフェのもつ「物語性」も魅力、と考えるラウラさん。パフェは縦長のグラスに入っていることが多い。何の食材をどんな順に入れるかで、食べるときに感じる“物語”が変わってくる、という。
「たとえば秋の食材を下に、夏の食材を上に入れると、食べる人に季節の移り変わりを伝えられます。だから、私はパフェを人とシェアしたくないんです。映画の一場面だけ見ていないことになってしまうから」
パフェはイベント性や季節感をもたせやすい
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