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ソフトバンク元副社長が喝「老害」の無意味な悪癖 若者との仕事では「致命傷」になりかねない

東洋経済オンライン / 2024年7月17日 12時30分

慣れ親しんだペースが心地よいものですが…(撮影:今井康一)

歳をとると、全ての動作が緩慢になりがち。

それは自然なことですが、若い働き盛りの人たちと一緒に仕事をする時には注意が必要です。

ソフトバンク元副社長の松本徹三さんの新著『仕事が好きで何が悪い!』から一部抜粋し、瞬発力が衰えがちな高齢者が「仕事のスピード」に関して意識すべきことを紹介します。

年をとって「決断」まで遅くなっていませんか

歳をとると、全ての動作が緩慢になり、特に一つの体勢から次の体勢に移るのがとても苦痛になります。身体を形成する細胞の老朽化と、それがもたらす瞬発力の喪失が、この主たる原因ですから、これはどうしようもありません。

しかし、それが精神にも影響を与えるようになると、若い働き盛りの人たちと一緒に仕事をする時には、これが致命傷になります。

決断と行動が遅いと、周りの人たちのリズムを崩し、それが続けば、周りの人たちから「あの人、何となくウザいんだよなァ」と忌避される結果を招くでしょう。しかし、これは何も高齢者に限った問題ではありません。

年齢に関係なく、決断と行動の遅い人はどこにでもいます。

そして、日本では、これが組織全体に及んでいることが多く、そのために、諸外国から呆れられ、馬鹿にされることもしばしばなのです。

「この体質を抜本的に変えない限り、日本の没落はもはや避けられない」と、私は常日頃から考えており、事ある毎にそのことを口にもしていますが、ここでも、敢えてそのことを、再度強調したいと思います。

これからまた若い人たちと一緒に、これまでとは異なった環境で働こうとしている高齢者がもしいるとすれば、その人たちには、そのことを特に強くアドバイスしたいと思っています。

決定と行動のスピードは速ければ速いほど良い

私のアドバイスは、具体的には、「とにかく全ての決定と行動のスピードを、今まで慣れ親しんできたペースから一桁上げるように努力しましょう」ということに尽きます。

結果として、もしそれが、周囲の人の目から見ても「速すぎる」という結果を招いたとしても、ちょっと驚かれるだけで、大きな害はないでしょう。

高齢者と呼ばれる歳になった人たちは、普通にやっていれば「遅すぎる」と思われる可能性の方がはるかに多いと思うので、とにかくやってみる価値はあるはずです。

「仕事」というものは種々様々ですから、わざと決定と行動のスピードを遅らせた方が良いという種類の仕事もあります。

その典型は「購買」です。

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