5年で「資産倍増」サラリーマンの投資の鉄則とは リスク分散には「2つの手段」のバランスが肝要
東洋経済オンライン / 2024年7月18日 14時0分
実物資産の魅力は、モノそのものが価値を持っていることです。
具体的な例として、金(ゴールド)や土地(不動産)を考えてみましょう。
金(ゴールド)は「有事の金」とも言われ、戦争などで世の中が不安定になると価格が上がります。理由は、世界的に価値が認められており、無価値にならないからです。
土地(不動産)は、住居や農地など生活の基本になる場を提供するもので、歴史上の武将たちも「どれだけの土地を持っているか」が権力に直結しました。「土地なんていらない」という人はおそらく皆無で、誰しもが価値を認める以上、無価値になることはありません。
それに比べて、個別株や現金などのペーパーアセットはどうでしょうか。大企業でも倒産すると株式は無価値になりますし、インフレになると現金も資産価値を毀損します。
インフレと言うと、最近の物価高騰はとどまることを知らず、生活必需品が軒並み値上がりしています。このような状況で現預金しか持たないことは、資産の目減りを許容しているのと同義で、リスク以外のなにものでもありません。
結論「2つの手段をバランスよく」
『エブリシング・バブルの崩壊』(エミン・ユルマズ著、集英社、2022年)にも、「インフレ時代には株や実物資産で運用すべき」と書かれています。
私は、ここに書かれた「株」を、「投資信託」と解釈しています。投資信託は、個別株にある倒産リスクや価格下落リスクを軽減でき、流動性も高いので現金化が容易です。一方、実物資産は流動性が低く、現金化に時間と手間がかかりますが、無価値にはなりません。
そこで、投資信託のように流動性が高い資産と、無価値にならない実物資産とをバランスよく保有してリスクヘッジするべき、というのが私の持論です。
まとめ
「手段①」と「手段②」を組み合わせることがベストで、両者は補完関係にあるというのが、私が行き着いた結論です。
また、リスクヘッジするのは、通貨についても考え方は同じ、というのが私の意見です。
金融機関の円建て口座にお金を預けているだけだと、円に100%投資しているのと同義ですが、日本に万が一のことがあったり、円安になったりすると通貨価値が下落します。
そのようなリスクを避けるため、私はドル、ポンド、スイスフランを定期的に購入し、通貨を分散保有することでリスクヘッジしています。
松田 二朗:サラリーマン投資家
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