1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

終活の「適齢期」は自分の基準で決めればいい 無理にやっても「鬱々とした」気分になるだけ

東洋経済オンライン / 2024年7月18日 17時30分

増え続ける「〇〇活」は、略語ではなく、ただの造語だという(写真:tokomaru7/PIXTA)

終活に婚活、妊活、捨て活、推し活……。昨今、やたらと増え続ける「〇〇活」。そんな「〇〇活」はもはや略語ではなく、単なる「造語」だと指摘するエッセイストの中山庸子氏。特に「終活」という言葉には、言葉自体に矛盾を感じるといいます。

70歳を越えてなお、まだ「終活」はしないと中山氏が言い切る理由とは?

※本稿は中山氏の著書『やめると人生ラクになる 70歳を越えたらやめたい100のこと』から、一部を抜粋・編集してお届けします。

「こんな世の中だから」とただ嘆いてもしかたない

テレビのニュース見すぎの知り合いの口癖がこれ、「こんな世の中だから……」です。

こんな世の中って、どんな世の中なんだ?

地球規模で考えても、国内規模で考えても、確かにやり切れないような出来事はたくさんあります。

だからといって、今の自分の不安や不満とそれらがすべて直結しているわけじゃないから、「こんな世の中」とざっくりネガティブに評するくらいなら、「足元のごみを拾え」というのが、私なりの考えです。

足元、つまり自分の生活圏内を見てみる。最近の値上げ対策を考えると、「見切り品」を買うことで食品ロスの減少につながるかもしれないし、水道光熱費の高騰対策として節電や水の浪費を抑える暮らしぶりは、ほんのちょっとだけど地球に優しくなっている?

ボランティアや色々な形の支援の方法も見つけられるのが、この情報過多時代のいい面でもあるから「こんな世の中」と言っているヒマがあったら「シニア ボランティア 地域名」などで検索をかけてみてもいい。

時代小説が好きな私なんですが、当時の暮らしをそのまま今に持ってきて「1週間やってみて」と言われたら、絶対に音を上げると思います。

「こんな世の中」と言いつつ、すぐに宅配は届き、シニアがひとり歩きできるレベルの清潔さや治安が保たれている環境にいられることを「そんなの当たり前」と感じるとしたら、ちょっと自分勝手かもしれないと思うわけです。

こんな世の中だから……嘆いたり、怒ったりするだけでなく、動いたり楽しんだりしましょう。こんな世の中だから……こそ、ごまかさず自分のものさしで暮らしたいです。

「誰かの受け売り」じゃなく、自分の経験を尊重して

これは「こんな世の中だから……」と嘆く人が多いのと関係があるかもしれませんが、コメンテーターや評論家の受け売りなのか、そんなに評論しなくてもよくない? と普通に雑談をしながら感じること多しのこの頃です。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください