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東大生が解説、物事を「印象」で語る人に欠けた素養 数学を活用した「確実に正しい答えを出す」方法

東洋経済オンライン / 2024年7月18日 10時30分

A={2,4,6,8,10}

と表します。そして、Aには5つの数字が属している、という事実を

N(A)=5

と表します。ここでさらに、「3の倍数」の集合Bを考えてみましょう。Bに属する数字は3、6、9の3つであるため、

B={3,6,9}

N(B)=3

と表すことができます。ここで、集合Aにも集合Bにも属している「6」という数字があるため、この2つの集合を表す円は一部が重なり、以下のような図になります。

この重なっている部分を、「AかつB」と表すのです。

このベン図を用いて、あらためて冒頭のリンダ問題を考えてみましょう。

1. リンダは銀行窓口係である。

2. リンダは銀行窓口係で、フェミニスト運動に参加している

リンダが問題の条件を満たす人物であるかを考えることは、その問題の条件を満たす人物がどのくらいの確率で存在するかを考えることと同義になります。

よって今回は、全体の集合を世の中のすべての人と仮定し、「銀行窓口係」を務めている人の集合と、「フェミニスト運動」を行っている人の集合をベン図に表してみましょう。

データを正しく比較する

詳しい確率は提示されていないのでわからないですが、おそらくこの場合も「銀行窓口係」の人と「フェミニスト運動」を行っている人の両方に属する人は少なからず存在するため、ベン図は以下のようになります。

つまり、②は①の一部であることがわかります。このようにベン図を用いると、合接の誤謬に引っかかることなく、確実に正しい答えを導き出すことができるのです。

データを分析する機会は、クイズからビジネスの場まで幅広く訪れます。その際に正しく数値の比較を行うためにも、数学は必要不可欠になるのです。

永田 耕作:現役東大生・ドラゴン桜チャンネル塾長

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