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なすのヘタは「切り落とさず食べる」が正解だった 「なすは栄養価が低い」を覆す研究結果が続々

東洋経済オンライン / 2024年7月21日 15時0分

なすは「まずヘタを切り落としてから……」ー。その考えは、間違っているかもしれません(写真:ニングル / PIXTA)

なすを料理するとき、当たり前のようにヘタを切り落としていませんか? しかし「なすはヘタごと調理するのがおすすめ」。その理由について東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部監修による『完全版 その調理、9割の栄養捨ててます! 調理科学×栄養がとれる食べ方のコツ』から一部を抜粋、再編集してお届けします。

ヘタには「天然の抗がん剤」が!

栄養価が少ないと考えられていた「なす」ですが、近年はさまざまな栄養効果が発見されています。

【画像・写真10枚】なすの”ガク”のお得な切り落とし方など

たとえばヘタはイボを取る効果があるとして民間療法などで活用されていましたが、なんとヘタやガクに含まれる天然化合物が、子宮頸がんのがん細胞を死滅させることが、マウスを使った実験で発見されたのです。

ガクは口に残るのでそのまま食べるのは難しいですが、ヘタは切り落とさずにスープに入れたり、炒めたりして食べることが可能です。ガクごと干して、きんぴらなどで食べる方法もあります。

ガクのお得な切り落とし方は、まずヘタと果肉がつながっているところに、包丁でぐるっと切り込みを入れます。

【画像】ナスの栄養をたっぷり摂る料理のヒントなど(写真10枚)

次に、切り込みを入れた部分から下のガクを取り除き、残ったヘタごと調理をします。

「種」は多ければ多いほど抗酸化力アップ

なすの皮にはアントシアニンの一種であるナスニンなどのポリフェノールが豊富に含まれているため、抗酸化力は果肉の2〜3倍ほども高いと考えられます。なすの皮をむくと、抗酸化成分をほぼ捨てることになります。

一方、スポンジ状の果肉は90%以上が水分です。栄養成分は少なめですが、カリウムや食物繊維、ビタミンB群などがバランスよく含まれています。睡眠の質を高めるGABAは下部(果頂部)により豊富に含まれています。

果肉の黒い点々は「食べても大丈夫?」と思うかもしれませんが、これは種子。クロロゲン酸が最も多く含まれている部位なので、多ければ多いほど抗酸化力は高くなります。茶色く変色している場合も問題はありません。

「なすが体を冷やす」のは本当?

なすは水分が多く、確かに体の熱を下げる食材ではありますが、余分な水分や塩分を排出する「巡りを良くする」というのが正しいかもしれません。

体を冷やしたい夏は、トマトやきゅうりなどの夏野菜と、体を冷やしたくない季節には、しょうがなどの体を温める食材と合わせるようにしましょう。

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