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死んだ「小さなトカゲ」が訴える飼い主への"望み" 「砂漠で暮らす動物が暑さで死ぬ」という意味

東洋経済オンライン / 2024年7月21日 11時30分

病理診断の結果を告げて、飼い主さんに「えっ?砂漠に生息しているから暑さには強いんじゃないのですか!?」とか、「床材は土ならなんでもいいと思っていました」とかと、驚かれることもしばしばです。

どんな生き物なのか?

ヒョウモントカゲモドキは、中央アジアの乾燥地域を原産地とする爬虫類です。成体の大きさは20~25センチメートル。オレンジ、白、黄色、黒などの体色の上に、さまざまなパターンの斑紋が載っており、この多様なカラーバリエーションが人気の要因の1つです。

英語名はレオパードゲッコーといいます。レオパードはヒョウ柄、ゲッコーはヤモリという意味です。この英名にちなんで、愛好家からはしばしば「レオパ」と呼ばれています。

ヤモリの仲間の多くはまぶたを持ちませんが、ヒョウモントカゲモドキにはまぶたがあります。パチクリと瞬きをすることから「表情」が豊かなので、これも人気に一役買っています。

尻尾に栄養をためることができ、栄養状態がよい個体はプリプリとしたかわいらしい尻尾になります。

ヒョウモントカゲモドキは、ブリーダーや愛好家によって多くの品種(モルフ)が生み出されています。

稀少な品種になると20万円を超えるものもありますが、普及している品種だと8000円くらいで買えます。記事には都内のショップに協力いただき、撮影したさまざまな品種の写真を掲載していますので、ぜひじっくりとご覧になってみてください。

10年ほど前までは「一部の愛好家が飼育する珍しい生き物」というイメージが強かったのですが、近年は飼育技術が洗練され、専用の飼育器具や餌なども販売されるようになってきました。

性格は温和で大人しく、イヌやネコのように鳴いたり物を壊したりすることはありません。体毛がないので、飼い主にアレルギーを引き起こすリスクも小さいでしょう。

比較的丈夫な体をしており、飼育下での寿命は15年ほど。個体によっては25年以上生きたという報告もあります。

飼育に必要な初期費用は、普及品種であれば成体の購入費を入れて1万~2万円。餌代など月のコストは、1匹あたり1000~2000円です。

しかし、飼育数が急増したことで、飼い主の無知や不注意によって亡くなる個体も増えました。ブームが起きている動物種では、ファッション感覚で購入されたものがきちんと世話をされずに死亡する、というケースが多発します。本来、生き物を飼うにあたっては、その命に対してしっかりと向き合うべきなのですが……悲しいことです。

爬虫類は温度管理が鬼門

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