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「四季報丸写し」が会社員人生に与える驚きの変化 300社やれば絶大な効果を発揮

東洋経済オンライン / 2024年7月21日 8時50分

また四季報を写経していると、マザーズ(現在のグロース市場)に上場している企業の情報もどんどん入ってきます。新しいビジネスについては、年配の方はそれほど知らないので、こちらのほうが知識が豊富でした。よって、「多くの企業経営者が知らないことだけれども、本来であれば知っておくべきこと」を伝えることができました。だからコンサル先の経営者にそれなりに重宝されたのだと思います。

どこの会社が過去に何をやったのか、それはうまくいったのか、結局ダメだったとか。そういうことが『会社四季報』のコメント欄に書かれています。コメント欄に書かれていることは記者の皆さんが取材をした内容。その取材の蓄積を入力することで、自分自身の地頭の栄養分になったわけです。

これが本当に効きました。ハイテク専門だったんですけど、情報、通信、金融、消費財、エンターテインメント。当時どの分野でもオールマイティでコンサルティングをできたのは、『会社四季報』が10年分くらい頭に入っていたからです。

ーーそこで、「四季報写経」を部下にも勧め始めた。

BCGの時はあまり言わなかったのですが、ドリームインキュベータに移ってからは言い始めました。絶対に『会社四季報』を覚えたほうがいいよと。

当時、若手社員は仮説やフレームワークを論じている本を読んでいましたが、頭の中にデータがなければ、いくら仮説本を読んでも使い方がわかりません。データを先に頭に入れちゃったほうがいいよ、というのが私の考えでした。みんな地頭はすこぶる良いのだから、そこにデータという栄養分を与えれば仮説がバンバン出てくるようになる。良質なインプットをすることが大切、ということです。

でも、当時は写経とはいわずに「四季報を丸暗記しなさい」って言っていました。この言い方がよくなかったかもしれません。覚えるなんて無理!ということでほぼ誰もやる人はいなかったようです。

「四季報写経」のムーブメントは急拡大中

それがすっかり変わったのは、平田智基さんや四季報写経ウーマンさんがSNSなどを通じて四季報写経の効能を説くようになってからです。

テンプレートも用意してあるのでハードルがガーンと下がりました。これまで20年以上、私がいろいろ騒いでも誰もやらなかったのに、今現在は500人ぐらいの人があちらこちらで『会社四季報』を写経し出すというムーブメントが始まりました。

ーー最初にイベントを行ったのは?

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