「トランプは神」共和党大会で見た異様な熱気 トランプが「神がかった」演出をする場面も
東洋経済オンライン / 2024年7月21日 8時0分
トランプ前大統領暗殺未遂事件からたったの2日後の7月15日、4年に1度の共和党の祭典、全国大会が始まり、トランプ氏を正式に党の大統領候補に指名した。
集まった代議員と支持者らは、銃撃で負傷した2日後から姿を見せたトランプ氏の姿に顔を紅潮させて興奮した。筆者が開催地ウィスコンシン州ミルウォーキーで見た4日間の大会は、トランプ氏の「生還」に共和党が団結を誓うドラマを巧みに演出したものだった。
アメリカ人の愛国心をくすぐった完璧な写真
13日午後6時15分(アメリカ東部時間)に銃撃されたトランプ氏をとらえたAP通信の写真は、トランプ氏のコア支持者だけでなく、同氏への投票を決めかねていた保守派の心をつかんだ。
右耳から流れる血と痛みにもかかわらず、右拳を突き出し、「ファイト!」とつぶやいた瞬間、背後には星条旗が舞っていた。アメリカ人の愛国心をくすぐり「萌え」を感じさせる完璧なイメージだ。
さらに人々が事件で強く感じたのはキリスト教の「神」の存在だ。
4日目最終日に大会で演説した人気の保守派アンカー、タッカー・カールソン氏はこう言った。
「トランプが撃たれた瞬間のビデオを50回は見た。拳を振り上げた瞬間は、『生まれ変わり』と言える。(中略)神を信じていなかった人々も、神のことを考えるようになっただろう」
元プロレスラーのハルク・ホーガン氏も登壇。演説中に着ていた黒いTシャツを左右に手で割き、その下に着ていた「トランプ バンス(副大統領候補)」と書かれた赤いタンクトップを見せてこう言った。
「事件の後、黙っていることができなくなった。なぜなら、トランプは真のアメリカン・ヒーローだからだ!」
撃たれてから数十秒で不死鳥のように立ち上がったアメリカン・ヒーロー。政治家を弾圧するための「ポリティカル・バイオレンス」に屈しない拳――。ミルウォーキーで話を聞いたトランプ支持者は、こう思っている。「神」が降臨し、銃弾をトランプ氏からそらす「奇跡」を起こした、と。
「神」という言葉が目立った大会
大会で祈りを捧げたキリスト教福音主義者のフランクリン・グラハム牧師は「神が彼を救った」と言った。トランプ氏の次男エリック氏も演説で「神の恵みによって、神の力の介入があり、父は生き延びた」と言って、拍手喝采を浴びた。
ミルウォーキーの大会会場周辺では「神」という言葉が、通常の大会より目立った。「イエス・キリストは私の救世主、トランプは私の大統領」と書かれたTシャツやハットが会場周辺で売られている。
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