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我が子の"困った言動"に実は隠れている「強み」 日常で「性格的な強み」を育むにはどうするか

東洋経済オンライン / 2024年7月22日 15時0分

ここで注目したいのが、子どもの「強み」に目を向けた関わりです。皆さんのお子さんの強みはなんでしょうか?と聞かれて、どのような言葉が思い浮かぶでしょうか……。

実は「強み」と一言で言っても、さまざまなタイプの強みがあります。たとえば、ピアノが上手、足が速いといった「スキル的な強み」もあれば、優しさや粘り強さなど「性格的な強み」もあります。いわゆる「いいところ」とも言えるでしょう。

スキル的な強みは目に見えやすく、気がつきやすいので、子どもを褒めることにつながりやすいでしょう。しかしながら性格的な強みは、スキル的な強みに比べて目には見えにくいので、親にとっても気がつきにくいという特性があります。

しかし、性格的な強みを育てて活用することは、人生の満足度やレジリエンス(逆境や困難に負けない力)、自己肯定感を育てていくことにつながることが数多くの研究でもわかっています。

また、学業や学校適応にもよい影響を及ぼすことがわかっているのです。10代前半の子どもたちを対象にした研究では、親が子どもに強みを伝えたり、活かせるように支援することで、子どもは日常的なストレスに対して、効果的な対応ができることも示されています。

つまり、「性格的な強み」を育てることは、その子らしさを大切にし、困難や逆境に負けず、幸せに生きる力を育てることにつながるのです。

では実際に、日常生活で子どもたちの性格的な強みを育てていくためにはどうしたらよいのでしょうか?

それは「この子の強みはどんなところだろう?」と意識を向けて見てみることです。強みを発揮する姿を見つけたら、「転んだお友達を助けてあげて、とっても優しいね」というように、どのように性格的な強みを発揮できていたかを具体的に伝えてあげてください。

「お友達も嬉しかったね」「みんなが元気になるね」などと、周りに与えたよい影響も伝えられるとよいでしょう。それは単にありがとうと言う感謝の言葉でもよいでしょう。

「強み」は"問題行動"に隠れていることも!

また、気になる様子や問題行動に見えることの中に、実は強みが隠れていることもよくあります。

一見、ふざけすぎと思える姿は、ユーモアの使いすぎの可能性があります。恥ずかしがっている様子には、思慮深さが隠れていることも多くあります。一つのことに集中して他のことには興味も示さない様子には、自分の気持ちに正直でいられる誠実さが隠れているかもしれません。

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